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香りでこころとからだを快適に【嗅覚】



ルネッサンス京都21 五感シリーズ[1]

監修●菅原努
(財)慢性疾患・リハビリテイション研究振興財団理事長
京都大学名誉教授・国立京都病院名誉院長

編●中井吉英
関西医科大学名誉教授、日本心療内科学会理事長、日本心身医学会前理事長

編●大東肇
京都大学大学院教授

装幀:酒井隆志

2007年2月28日発刊
四六判・184ページ
本体価格1,400円+税(税込1,512円)
ISBN978-4-900918-83-2 C0077

五感シリーズ遂に完成!!
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★プロフィール

ルネッサンス京都21◎五感シリーズ
弟1弾【嗅覚】

日本茶と香り、香りの歴史・文化、メディカルアロマテラピー、森林浴、アロマと脳科学まで、香りのもつ力と不思議をやさしく解く。

町の文化と知の文化──日本文化の原点・京都から、五感が及ぼすこころの癒しとからだのメカニズムを自然科学と社会科学で解き明かす「京都ルネッサンス21五感シリーズ(全5巻)」第1弾。

【目 次】

まえがきに代えて 匂い:香りでこころとからだを快適に
菅原 努

お茶の香りも味わいのうち
渡辺 都/一保堂茶舗
「本来のお茶の楽しみというのは、香りや味、そして口の中に広がる余韻、味わいを楽しむということだと考えます」
はじめに
1 お茶は昔から私たちの身のまわりにあったように思いますが、実は…
2 お茶の木は椿の仲間、でも製茶していくうちにお茶の香りが生まれてきます
3 はかないお茶の香りは他のものを吸収しやすく、染まりやすい
4 お茶をおいしく淹れるために……
5 ペットボトルより茶葉を使って自分で淹れるお茶こそ魅力がいっぱい……!!

香りとこころ 五感のバランス再構築
畑 正高/(株)松栄堂
「五感のバランスの再構築こそが、21世紀に生きる文明人に必要な主題なのだと。私は考えています」
はじめに
1 香りと匂い
2 人類と香り
3 わが国と香り 出会い
4 香りの和様化
5 香り、中世から近世へ
6 現代社会と香り

香りと健康 メディカル・アロマセラピー
今西二郎/京都府立医科大学院医学研究科 感染免疫病態制御学
「香りにより食欲増進したりリラックスしたりという、生体機能の調整作用への応用が上げられます。その延長線上に、アロマセラピーが位置しています」
1 香りと健康
2 メディカルアロマセラピーとは
3 エッセンシャルオイル
抽出法/エッセンシャルオイルの成分/エッセンシャルオイルの種類
4 メディカルアロマセラピーの方法
芳香浴・吸入/内服/全身浴・部分浴/アロママッサージ
5 メディカルアロマセラピーはどのように使われるか
(1)アロマセラピーによるストレス軽減効果
ストレスの免疫/精神神経・内分泌・免疫系/アロママッサージによるリラクゼーション/アロマセラピーの軽症うつ病に対する効果
(2)産婦人科領域で用いる
妊娠・出産の時期に用いる/女性特有の病気や症状/
6 メディカルアロマセラピーの将来に向けて
科学的根拠はあるか/メディカル・アロマセラピストの必要性
7 統合医療とメディカル・アロマセラピー
一般診療でのメディカル・アロマセラピーの位置付け/アロマセラピーの職場への応用/コミュニティで用いる

森林の香りに魅せられて
矢田幸博/花王(株)ヘルスケア第2研究所
「香りの利便性は、私たちが直面している生活習慣病の増加と低年齢化の問題、IT社会の到来、さらには少子高齢化の進行などの急激な社会変容に伴う私たちのストレス状態を緩和、改善するなど、個人の生活から社会環境に至るまで、広範な利用が期待できるところだと思います」
はじめに
1 香りの嗜好と生理作用
2 セドロールの鎮静作用の発
3 セドロールの鎮静作用の解析
4 セドロールの臨床評価
最後に

アロマで脳を喜ばせよう
横山三男/久留米大学医学部名誉教授
「神秘的で幻想的な機能を包含している人間の脳が喜ぶような生活や社会環境によっては、眠っていた遺伝子までが踊り出し、その結果、複雑系で構築されている生体がリズム化し、豊かで香り高い生活が過ごせるようになると思われます」
1 五感が甦る、わがふる里
私は故郷が大好き/香りへのノメリ込み
2 香りと免疫力
香り高きノーベル賞/ニオイを感じとる仕組み
3 香りの歴史と文化
京都のゆかしさから/香りの現実と逸話
4 男と女の香り
フェロモンと情動/香りのゆらぎ
5 香りで心と体を癒す
香りと民間療法/香りと東洋医学/和尚の香り/ストレスから逃れるには
6 香りにまつわるエピソード
その1:鉄の女/その2:ホテルマンからの手紙/吉見純さんからの手紙1/吉見純さんからの手紙2
7 “香り”こぼれ話
香りと幽霊/緑の香り談話/川の流れのように

あとがき
中井吉英・大東 肇

まえがきに代えて

匂い:香りでこころとからだを快適に
菅原 努

本書はルネッスサンス京都21 「五感とこころ」の第1 巻です。私たちは2001 年以来、毎年「京都健康フォーラム」という公開の講演討論会を開催してきました。2004 年の第4 回を企画するときに世話人の間で議論になり、それまでのフォーラムを通じて考えさせられてきたことは、“こころの問題を置き去りにすることはできないのでは?”でありました。それが五感をテーマにしてフォーラムをつづけながら、それを順次まとめて本にしようという企画になったのです。私も諸手をあげてこれに賛成し、本書の監修をお引き受けした次第です。
では、何故ルネッスサンス京都なのか。これは京都という土地柄が、自ら持つ何かがその背景にあるのだと思います。1988 年に名誉教授の分野を問わない共同オフィス(イメリタスクラブ)を作ったときも、1999 年から健康効果指標プロジェクトという名前で、50 回にわたって毎月いろんなテーマで全国から2 、3名の講師をお願いして、小さな公開講演会を続けたときも、何人かの方からこんなことは京都だからできるのだ、と言われました。「こんなこと」とは、専門分野にとらわれずに、みんなで砕けた議論を愉しむ雰囲気ではないかと思います。
私も若い頃に街のバーや飲み屋で、いろんな先生方と偶然一緒になり、わいわいと話し合ったことを思い出します。このようなことは、私たち京都にいる者にとっては当たり前の事なのですが、そう言われると改めて大切にしなければと考えるようになりました。その考えの延長線上に、この企画があるということです。
言うまでもなく、最近の科学技術の進歩は目覚しいものがあり、五感にかんするものも例外ではありません。しかし、その流れに何か偏ったものがあるように思いませんか。科学技術は人びとの要望に応えて進みますが、実態は技術として進み易い方向に引きずられ勝ちです。
携帯電話の性能などは、技術の方が社会の期待の枠を超えて勝手に進んでいるように思えます。見ることと聞くことだけが異常に発達して、何かそれがすべてのような錯覚すら覚えます。もう少しこころを澄ませて人の持つ五感を大切にしたい、そこからこころの平安も、こころよい健康感も生まれてくるのではないか、と思います。
本書では、目次をご覧になって分るように、お茶のほのかな香りを愉しむ話から始まって、香道の発展をたどって行きます。ここで「匂い」という漢字は日本で作られたことを初めて教えられました。これらを踏まえてこれを医学治療に活用しようとするアロマテラピーの詳しい話に発展します。それをもっと突っ込んで森林浴の科学的研究になると、ヒマラヤ杉の出すセドロールの不思議な作用に驚かされます。香として全く認知していなくても作用が見られるというのです。最後に香がからだとこころにどのように働くのか、永年深く考えつづけてこられた医学者のお話で締めくくられます。読み終えてほっと世間の喧騒から離れて森の中の日だまりで、休んでいる自分を発見したような気分になりました。
最後に本シリーズの企画に当たられた世話人各位と、勝手な企画にもかかわらず講演と原稿執筆をお引き受け頂いた著者各位にこころからの謝意を表します。そしてオフィスエムの村石保さんの手で立派な本に仕上がったことを感謝します。

2007 年新春 京、烏丸御池のオフィスにて


★プロフィール

監修者
菅原 努
(すがはら・つとむ)

1921 年生まれ。慢性疾患・リハビリテイション研究振興財団理事長、京都大学名誉教授、国立京都病院名誉院長。
主な著・訳書に『がんと闘うハイパーサミア』(金芳堂)、『第二の人生の楽しみ』(共和書院)、J.D.グラハム・J.B.ウィーナー著『リスク対リスク<環境と健康のリスクを減らすために>』(監訳、昭和堂)、「シリーズ21 世紀の健康と医生物学」(全5 巻、シリーズ監修)、『食と生活習慣病<予防医学に向けた最新の展開>』(監修、昭和堂)、『栄養と生体応答<遺伝子と免疫の視点から>』(監修、昭和堂)など。

編集者
中井吉英
(なかい・よしひで)

1942 年生まれ。関西医科大学心療内科学講座教授。1969 年、関西医科大学卒。1972 年、九州大学医学部心療内科入局、助手を経て同大学医学部心療内科講師。1986 年、関西医科大学第1 内科講師、助教授、同大学第1 内科学講座教授。2009 年より現職。
主な著書に、『からだと心を診る心療内科からの47 の物語』、『はじめての心療内科』(共にオフィスエム)、『心療内科初診の心得』(三輪書店)、『現代心療内科学』(永井書店)、『慢性痛はどこまで解明されたか』、シリーズ21 世紀の健康と医生物学(5 )『からだとこころ』(共に昭和堂)など。

編集者
大東 肇
(おおひがし・はじめ)

1944 年生まれ。京都大学農学部卒業、同学部助手、助教授を経て、現在京都大学大学院農学研究科・食品生物科学専攻教授。専門は生物有機化学、食品科学。
主な編著書に、『食と生活習慣病<予防医学に向けた最新の展開>』(昭和堂)、『栄養と生体応答<遺伝子と免疫の視点から>』(昭和堂)など。

執筆者
渡辺 都/一保堂茶舗
(わたなべ・みやこ)

結婚して京都に住み20余年。主婦業のかたわら、日本茶を扱う「一保堂茶舗」を精力的に手伝う。同店の創業は約280年前の享保年間。近江出身の渡辺伊兵衛が京都寺町二条に、茶、陶器を扱う店として「近江屋」を出したのが始まり。弘化3年に山階宮より「茶、一つを保つように」と「一保堂」の屋号を賜った。
「本来のお茶の楽しみというのは、香りや味、そして口の中に広がる余韻、味わいを楽しむということだと考えます」

執筆者
畑 正高/松栄堂
(はた・まさたか)

1954年京都府生まれ。同志社大学卒業後、1年間渡英。1977年帰国後、老舗松栄堂に入社。1998年代表取締役に就任。家業に加え、環境省「かおり風景100選」選考委員などの公職、同志社女子大学非常勤講師、東京芸術大学非常勤講師、香道志野流松隠会理事、京都産業21理事などを歴任。松栄堂は、宝永2年、初代畑六左衛門が京都に「笹屋」の暖簾を上げ、1942年に松栄堂を設立。
「五感のバランスの再構築こそが、21世紀に生きる文明人に必要な主題なのだと。私は考えています」

執筆者
今西二郎/京都府立医科大学教授
(いまにし・じろう)

1947年京都府生まれ。京都府立医科大学を卒業後、同大学附属病院研修医を経て、その後、フランス政府給費留学生として、パリ第7大学へ留学。 1983年京都府立医科大学微生物学教室教授に就任。日本アロマセラピー学会理事長などを歴任。著書、訳書は多数。
「香りにより食欲増進したりリラックスしたりという、生体機能の調整作用への応用が上げられます。その延長線上に、アロマセラピーが位置しています」

執筆者
矢田幸博/花王ヘルスケア研究所
(やだ・ゆきひろ)

1958年熊本県生まれ。1984 年、花王(株)に入社。皮膚生理の基礎研究に従事する。世界で初めて「ヒト血小板DGキナーゼの単一精製」「紫外線による皮膚の黒化機構の解明」などを行う。1992年岐阜大学医学部にて医学博士習得。2000年より富山医科薬科大学医学部の非常勤講師。現在はヘルスケア第2 研究所のグループリーダーとして睡眠、更年期障害等のヘルスケア関連研究に従事している。
「香りの利便性は、私たちが直面している生活習慣病の増加と低年齢化の問題、IT社会の到来、さらには少子高齢化の進行などの急激な社会変容に伴う私たちのストレス状態を緩和、改善するなど、個人の生活から社会環境に至るまで、広範な利用が期待できるところだと思います」

執筆者
横山三男/久留米大学名誉教授
(よこやま・みつお)

1927年福岡県柳川市生まれ(アメリカ国籍)。順天堂医学専門学校(現順天堂大学医学部)卒。アメリカ国立衛生研究所(NIH )客員研究員、カルフォルニア大学血液免疫病内科客員助教授をはじめ、ハワイ大学、イリノイ大学医学部終身教授を経て、1980年久留米大学医学部教授に就任し、現在は同大学名誉教授。発表した論文は600を超し、世界的神経免疫学者の一人として知られる。日本アロマテラピー協会ならびに日本アロマセラピー学会初代会長を歴任。現在、メディカルハーブ広報センター会長。
「神秘的で幻想的な機能を包含している人間の脳が喜ぶような生活や社会環境によっては、眠っていた遺伝子までが踊り出し、その結果、複雑系で構築されている生体がリズム化し、豊かで香り高い生活が過ごせるようになると思われます」

ルネッサンス京都21
五感シリーズ
全5巻
刊行開始
五感が及ぼす
こころの癒しとからだのメカニズムを
自然科学と社会科学で解き明かす

シリーズ2【味覚


シリーズ3【聴覚



シリーズ4【視覚
シリーズ5【触覚
※本シリーズは、財団法人慢性疾患・リハビリテイション研究振興財団の助成によって、出版されるものです。

1件の読者の声 »

2007.05/16
50歳・女性●この本をあけたとたん、かぐわしい香りに一瞬包まれた気持ちになった。京都という過去・現在・未来をつなぐ地からのメッセージ。多くの奥深い才能をバランスよく配した編集の力にも脱帽。次を待っています。

2007.05/01
50代・女性●京都には縁があり、しばしば滞在しますので、このような企画が“京都だからこそ…”とのまえがきに、さもありなんと思いました。「森林の香りに魅せられて」が特に興味深かったです。シリーズ、あとの4巻を楽しみにしております。

Comment— 2008 年 9 月 16 日 @ 5:29 PM


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