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『たぁくらたぁvol.25』発刊


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  • たぁくらたぁ25
  • 信州発・産直泥つきマガジン
    特集・脱原発フクシマは問い続ける。
    いま、福島では何が起きているのか?

  • 原発被害で苦しむ福島でいま何が起きているのか?
    編集部総力をあげて現地に赴き、人々の声を聞いた。
    マスコミが伝えない福島の真実。

  • たぁくらたぁ編集部 編
  • 2011年11月25日発行
  • A5判 72ページ
  • ISBN:978-4-90570-47-0
  • 381 円(税込価格400 円)

目次

巻頭言 自らの戒めとしての「3・11」
坂田雅子(映画監督)
ルポ 第五福竜丸から57年後のビキニ環礁
内田ボブ(ミュージシャン、大鹿村在住)

特集  脱原発
フクシマは問い続ける

浪江町
インタビュー1
「絶望の町」の中の「希望の牧場」
吉沢正巳(エム牧場浪江農場場長)

南相馬市
フクシマ 潰失した故郷
  /渡辺一枝(作家)
インタビュー2
誰がために被災地支援はあるのか
 /桜井勝延(福島県南相馬市長)


    • 家族の肖像──仮設住宅のお婆さんと猫
      村石 保(本誌編集委員)

伊達市

    • 原発から50キロの町の苦悩
      コミュニティーを壊す「ホットスポット」

      内山二郎フリージャーナリスト
    • 親たちの座談会 「風下の町」に生きる
      菅野郁子・佐藤育子・斉藤いずみ・数又幸市・佐藤淳(伊達市の皆さん)

飯舘村

  • 飯舘村・村民の選択 長谷川健一さん、佐藤健太さんに聞く
    野池元基(本誌編集長)

  • 人の被曝だけが問題なのか、接地放射線量調査の重要性
    関口鉄夫本誌編集委員・環境科学
  • 「災害がれき」、「除染対策廃棄物」の対応について
    関口鉄夫
  • 母親たちの放射線量調査
    山岸有希(子育てハッピーサークル代表)
  • いよいよ狩猟期、野生動物の放射能汚染は?
    後藤光章(Wildlife Service: 自営業)
  • 全原発が止まっても電力は足りる
    安藤多恵子(市民エネルギー研究所)

TARKURATAR FUKUSHIMA REPORT
●隠された20キロ圏内
●フクシマの真実

/野池元基

3・11 被災地との交流
小川村の被災地支援はロックにのって

/丸田 勉
(信州・小川村あったかおやきプロジェクト代表)
自分たちの村に呼んじゃえ
/戸崎公恵
(本誌編集委員)
〝日の丸〟はためく下には……
写真・本橋成一(写真家・映画監督) 文・村石 保(オフィスエム編集長)

連載

知って驚く 税金の使い道 File No.5
原発マネーの流れ 青森県の報告(2)
/弓場 法(公認会計士・税理士)
石油文明から太陽文明へ 22
小諸母子ホームステイプログラム
/岡本一道(本誌編集委員)
雑木林の小径で 9
自然のなかで暮らせる喜びを
/ 川田悦子(本誌編集委員)
ふるさとの暮らし七
箱膳
/ 池田玲子(長野県農村文化協会会長)
ホスピタリティの歩き方 最終回
「無上意」のおもてなし
/高野 登(人とホスピタリティ研究所所長)
県環境審議会に出席して その4
/太田和夫
(長野県環境審議会公募委員)
百姓のひとり言 5
使いたくない言葉
/遠藤夏緒(本誌編集委員)
バクの寝言 其の十二
/森 貘郎
(本誌編集委員)
気になるコトバ 7
TPP 環太平洋連携協定
/ 安部憲文(本誌編集委員)

 

巻頭言

自らの戒めとしての「3・11」 坂田 雅子

母とその仲間たちが、20年以上も前に購入した放射線検知器がある。
ある日、帰省した私に母が誇らしげに伝え、それ以後、その四角い箱はわが家の台所の棚の上に鎮座ましましていた。彼女は30数年前から反原発の運動に携わっていたのだが、その頃の私には母の反原発への熱意が理解できず、棚の上のその存在すら何となく疎ましくもあった……。
母が亡くなって13年後、その放射能検知器が仲間たちの手で大切に保管されていたことを知った。3・11の福島第一原発事故の後のことであった。

福島第一原発から200キロ近く離れた私が住む群馬県みなかみ町にも3月15日放射能を含んだ雲塊が漂い流れ着き、その時に雨が降った。9月27日に文部科学省が発表したこのあたりの地図は濃い青に塗られていた。10万から60万ベクレルの放射能が検出されているそうだ。

自宅近辺の放射線量を数字ではっきり知ることに戸惑いを感じていたが、『たぁくらたぁ』編集部の関口鉄夫さん、野池元基さんが件の検知器と線量計をもって福島への道すがら、みなかみによって計測してくださる事になった。結果は高い所で0.3マイクロシーベルト/時。年間にすると2.6ミリシーベルト。政府が除染の対象となっている1ミリシーベルトを上回る。20年前のあの検知器が、こんな形で実際に使われることになろうとは誰が想像しただろう。

福島原発事故は、多くの人々がそうであるように、私の心にも常に重くたれ込めているが、現実にわが家が高い放射線にさらされているとなると、さらに身に迫るものがある。澄んだ秋空にさわやかな風がわたる日、終のすみかと決めたこの家に、目にも見えず臭いもしないが、不吉なものが忍び寄っている。まさに他人事ではないのだ。

日本中、いや世界中が震撼した大災害に、今度こそ皆が眼を覚ますだろうと思ったが、日常に戻るとともに危機感が薄らいでゆく。

日記を読み返してみると3月20日には、すでに「テレビはくだらない娯楽番組がもどってきた」と記している。その後のことは言わずもがなである。

福島の人々の痛みを自分の痛みとして受け止め、マスメディアが伝えないからといって、問題は決して無くなったわけでも、軽くなったわけでもない事を肝に命じて、これから歩むべき道を模索しなければならない。

これは自らへの戒めである。

【さかた まさこ 映画監督】

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