お盆が過ぎて一気に秋めいてきて、いかにも信州らしいなぁと心持ち寂しく感じていた昨日……、ギターを片手に、新妻を連れて(新婚!)全国を日産キャラバンでツアー中の「風博士」から新譜アルバム「home」が届きました。

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今年の4月から7月にかけて、長野市に仮住まい暮らしでレコーディングしていたアルバムがこの「home」。
僭越ながら私も、4曲ほど参加させてもらいました。しかも、ジャケットは拙宅。裏ジャケのとぼけてホウキを掃いているのが杉さんこと風博士です。

我が家の写真をジャケットに使いたいと風博士に言われたとき、「もっと絵になる家族はいっぱいいるから紹介するよ」と応えたのですが、「美男美女ではない、いわゆる絵にならない家族を使いたいから!」と笑いながら言われました。「それならば」と初夏のある日の早朝に撮影を敢行したのですが、その時のアウトテイク写真も含めて、我が家の記録史的に貴重な宝物になりました。ありがたや、ありがたや。
しかし、こうあらためて見てみると、4人とも質素な服装といい、顔の作りといい、コテコテの昭和な雰囲気を醸し出してますなぁ。いやぁ、こっ恥ずかしいやら。まんざらでもないやら。

今年は春先から震災に関連するニュースを中心に、閉塞感、焦燥感に覆われた日々を過ごしてきましたが、この突然の贈り物はこの春から夏にかけて、それこそ風のように長野を通り過ぎていった杉山夫妻の爽やかな思い出として大事にしようと思います。まぁ、また逢えるけどね。10曲入、2300円。

気になる方はこちらまで風博士オフィシャルサイト→http://www.kazehakase.info/


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梅雨空けが待ち遠しいこの季節。
暑さはさほど苦にならない私でも、連日続く猛暑にさすがに少しばかり、心身ともに萎えてきています。
しかし、エムでは8月発刊の書籍が控えていて、ただ今急ピッチ(毎回そうですが)で編集中です。

その中でも今回ご紹介するのは、8月8日発刊の『ながはりさん家の子育て事情』。
現在、初校段階ですが、夏の盛りに、さらに暑さが増しそうな暑苦しい本?に仕上がって参りました。
まったくの手前味噌状態で恐縮ですが、著者のながはり朱実は私の家内でもあります。その彼女が今回、約4年近く朝日新聞長野県版に書きためた連載マンガエッセイ「手さぐり子育てライフ」をまとめたのがこの本。
ここだけの話、私自身も新聞紙上に載って初めてその内容を知ることがほとんどでありまして(要するに家族には事後報告ということです)マンガで描かれている通り、ナガハリという人間はよく言えば「細かいことは気にしない大らかな性格」、平たく言えば「大ざっぱで雑」な人間です。
その「いい加減さ」具合を皆様にお伝えできないのは残念ですが、たいがい大ざっぱな性格の私も悔しくなるくらいスケールが大きいですね。
とにかく、理屈では説明できないミステリアスなレディです(私も暑さで頭がおかしくなったのでしょうか)。

さて、肝心の内容ですが、新聞紙上に掲載されているマンガに加えて、連載コラム「飼い猫トノの俺にも言わせろ」やその他書き下ろし部分も満載です。
読者の方には、子育て初心者で人間的にもすこぶる未熟者の私たちの、空回りしながらも「子育て」に奮闘している姿を「しょうがねえなぁ〜」と見守っていただくなり、あきれるなり、あるいは、子育てに悩んでいる人ならば「こいつらでもできるんだから」と一瞬でも気が楽になってもらうなり、それぞれの立場から思い思いに楽しめるのではと考えています。「教訓、学び無し、メッセージ性のさしてない子育てマンガエッセイ、ひっそりと参上」といったところでしょうか。って著者を差し置いて、私が言うのもなんですけど。

ともあれ、この一風変わったテイストの「子育て本」をひとつご贔屓によろしくお願いいたします。
現在絶賛予約受付中です→http://o-emu.net/archives/8075.html 

また、発刊日に先立つ8月7日、須坂市「ヤンネ」にて発刊記念トークショーイベントを企画中。
こちらもまた、詳細が決まりしだいお知らせします。

最後に、久々に今日の名言。この本でもほぼ中心的な役割を担っている3才の娘編。

「お父さん、今年の夏は暑いねぇ」

うん、確かに。可愛らしいのぉ〜。
でも、何回目の夏やねん。

そして、もひとつオマケ。
いつだったか催されたニセ西城秀樹ショーで、チアガールに扮したナガハリ。

う〜ん。やっぱり、ミステリアス(アホは地球を救う?)。

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いつになく蒸し暑い日が続いている長野市。
どんなに暑くても朝晩はカラッと爽やかな信州には、似つかわしくない陽気です。
でも、九州育ちのワタシには、このもわっとした蒸し暑さ、ダラッとした感じは実を言うと嫌いではありません。
体が記憶しているのでしょうか。そこはかとなく覚える郷愁。でもおそらく信州人にはツライものがありますよね。

毎年この季節になると、思い出す一本の映画があります。

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1975年アメリカンニューシネマの名作「狼たちの午後」。
原題の“DOG DAY AFTERNOON”は直訳すると「盛夏の昼下がり」。何回観たかわからないほど好きな映画。
タイトル通り、うだるような暑さの昼下がりに、実際に起こった銀行強盗事件を土台にした密室劇で、強盗犯に扮したアルパチーノの溌剌とした演技もキレキレで光ってますが、個人的に白眉だったのは、相棒に裏切られたジョンカザールの何とも言えない滋味に溢れた演技力。
その他にも、銀行強盗の動機がゲイの恋人の手術費用を捻出するためだったなど、全篇に通底するオフビートなノリは今観ても好みですね。

さて、相も変わらず脈略がありませんが、暑い暑いとばかりも言ってられないのでイベントの告知でも。

明日からの6/25(土)26(日)の二日間、菅平のホテルゾンタックにて、信州森フェス!が開催されます。
「森」をキーワードに、各種催し物が予定されています。

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オフィスエムも「森の本屋さん」として、植物図鑑や自然、里山関係の本を販売させていただきます。
場内では飲食ブースの他、講演会やワークショップ、ライブ演奏、そしてなぜか信州プロレス!まで。
大人から子どもまで、様々な分野から人が集う、ボーダーレスなイベントになりそうです。

須坂駅から送迎バスも出ているようですよ。
入場無料!ぜひ、覗いてみてはいかがでしょうか〜!!

最後に鍋倉山のブナ林散策。
オオルリシジミの観察会や信越トレイル(先週、友人夫婦と一泊で歩いてきました)など、なぜか山に呼ばれている気がする昨今ですが、「癒される」という言葉がチープに聞こえるほど、こたえられないものがありますよ〜

森ガールの次は森ボーイ?
気持ち悪いやんけ。

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先の5月22日、飯山市公民館での「北信濃里山シンポジウム」に行ってきました。
エムの書籍の物販と聴講も兼ねてお邪魔したのですが、足下の悪い天候にも関わらず、おそらく120人くらいは来場していたのではないでしょうか。
つい最近、飯山でオオルリシジミが発見されたのを機に、「北信濃里山を保全活用する会」が発足し、この日はその旗揚げイベント的な意味合いもあったようです。
会長の信大教育学部准教授の井田秀行先生は、エムでは『信州 木の葉図鑑』をはじめ、いろいろとお世話になっている森ラボ博士。
この日の基調講演となった「北信濃里山の自慢話」でも、緩いジョークを交えながら(『木の葉図鑑』でもそのノリはいかんなく発揮されています)、平易な言葉を使ったわかりやすいお話で、場内の笑いを誘いつつ聴講者を飽きさせない内容でした。さすがです。
その他にも、ギフチョウとヒメギフチョウの混生地として有名な国の天然記念物「黒岩山」のふもとの住職、田村涀城氏、信大農学部の中村寛志先生など、『信越トレイルを歩こう!』『蝶からのメッセージ』で大変お世話になった方々(パネルディスカッションの田下昌志氏、須賀丈氏、丸山潔氏も含めて)が、この会の設立に見えられてました。
田村氏のお話にもありましたが、まさに「おおきないのちの営み」の中で、皆さんが繋がってる、私も生かされていると改めて大きな循環の輪を感じた次第です。

さて、エムではこの8月に絶滅が危惧されているオオルリシジミをテーマにした絵本『ちょうちょのりりい』を発刊します。絵は『うえんじいさまのき』のさくらい史門さん。
史門さんの独特なやわらかく暖かみのあるタッチには、すでに多くのファンがいる最近では注目株の絵本作家です。
作者は、『蝶からのメッセージ』でもお世話になった江田慧子さん。
そして、つい先ほど安曇野で調査中の江田さんから写メールが届いたのでご紹介します。
そこにはなんと花に群がるオオルリシジミの姿が……!

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今年は、長野県内で先の飯山をはじめ安曇野、東御あたりでオオルリシジミの可憐な舞いが見られそうです。
でも、見かけてもそっ見守ってあげたいところですね。


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斑尾のみずみずしいブナ林。
日曜の朝、思い立って、信越トレイルセクション2の赤池周辺を少しばかり歩いてきました。
まだ、ところどころに雪が残る中の若葉の芽吹きは、白と緑のコントラストが美しいの一言。
それにしても、ブナの曲線は女性的でまさに「母なる森」といったところでした。
小社より発刊されたばかりの『信州 木の葉図鑑』を持参して、さながら森林セラピー!?です。

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井田秀行先生の快心の著作。 遊び心が溢れています。

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ブナの葉っぱは本に挟んでパチリ。

土曜日は、うってかわって福音館書店の元編集長、松居直さんの講演会を本郷のプロテスタントの教会にて拝聴。
目下、オオルリシジミの絵本を制作しているのこともあって「絵本の絵は線と構図で決まる」「子どもには言葉の意味よりも、リズムやテンポを」「目に見えないものを大切に、これからは間違いなく心の時代」など、絵本づくりのヒントになるありがたいお言葉を沢山聞かせていただきました。
齢80を越えるご高齢なのにカクシャクとされていて、笑顔がチャーミングなおじいさん。
あっという間の贅沢な90分でした。

夜は、はたまたうってかわり、元ルースターズ、花田裕之さんのライブを堪能。
ほぼ完璧なバンドアンサンブル。そして、ドラムは椎野恭一さん(ここから少しマニアックな話です)。
UAの「ターボ」のころからのファンでしたが、ダイナミズム、間合い、グルーブ等とにかく安定感抜群。
暖かみのある音色のスネアは木胴だと思ってましたが、ステージ後、見させて頂いたら、ロジャースのスティールでした。
どうやればあんな音に?ハイハットはやはり15インチ。たぶんジルジャンオールドA。
さながら、ザバンドのレヴォンヘルムのような歌心溢れるドラミングに脱帽。勉強になりました!

とまあ、ブナも絵本もロックンロールも、何のつながりもありませんが、どの世界も負けず劣らず、奥が深い。と言いますか、最近はプライベートも仕事も垣根を越えて、身の回りのいろいろな知人、友人が繋がり始めていて、何とも興味深いでっす。

そういう時代でしょ?(どういう時代やねん)


未曾有の災害に際して、言葉を失っています。
先週末からどんよりとした閉塞感が続いてます。あの時以来、身体がどこかこわばっているのを感じます。
11日の金曜日、エムのある城東ビル三階が揺れたのは、新刊『信州の希少植物と森林づくり』が印刷会社から納品になったすぐ後のことでした。
不気味な横揺れが続いたあの地震が(エムは何も被害はありませんでした。全員、身の危険を感じて外に飛び出ましたが)、東北の太平洋側では、これほどの惨事になっていたとは。しかもわずか数分たらずで。

翌日の未明にも、長野市は揺れました。
東北の地震であまり注目はされていませんが、2時間足らずの間に震度6の揺れが3度も続いた、長野県最北端の栄村を襲った大地震です。
数日が経った今でも、避難生活を余儀なくされているお年寄りがいると聞いています。村の全住宅が何かしらの損壊を受けたとも。
月並みですが、自然の猛威の前には人間の存在はなんと無力なことかを思い知った一連の出来事。

今朝ラジオで、被災地の子どもに元気を出してほしいと「アンパンマンのテーマ」が流れていました。
私は不覚にもその曲を聴きながら涙腺がゆるんでしまいました。
ウチにも幼児がいるのでわかりますが、この曲って家族団らんの象徴なんですよね。
何事もなかったのなら、親の膝に座っていつも通りテレビを観てたはず。つい5日前はそうだったんです。
地球のきまぐれなくしゃみを前に憤りを感じても仕方がないのかもしれませんが……。
でも、今なお先が見えない福島原発の事故に関しては、何だか腑に落ちません。
この異常事態が収束しないかぎり、国民はいつまでも被害者意識を感じたままだし、そんな意識のままでは、誰も復興のスタートラインに立つことができないんじゃないでしょうか。
人間にとっては都合のいい「文明」を享受しながら言うのも矛盾してますが、極論を言えばそもそも原子力発電自体、人類が関わってはいけない禁断の領域だったのかも、とも思います。
でもこうなった以上、自分にできることは何かと考えたときに、節電はいくらしすぎてもバチは当たらないと思って実行してます。こんな事態にならないと気づかない不届き者ですが。
今はとにかく被災した人たちに1日でも早く平穏な時が戻ってくることを切に祈るのみです。

千葉の浦安で被災した友人のブログ→月にムラッとくるも
体験者の言葉にはリアリティがあります。
彼は3年間国内をギター一本で回って旅の終わりに結婚。久々に実家に戻った日に地震に遭遇した何とも業の深い御仁です。

追伸・極私的ライブ告知
あくまで個人的にはチャリティなんておこがましいことこの上ないのですが、単純にここ数日続いている重苦しい雰囲気を音楽でリフレッシュしていただけたらと思います。
スピナビルは必見ですよ。ぜひ公共交通機関か車なら乗り合わせてお越しください。

「がんばれ栄村!!チャリティーライブ」
3月19日(土)飯山「ZION」チャージ¥1000 (全て栄村の地震災害に公的な機関より募金致します。) 19:00/オープン20:00/スタート
出演:Boogie Woogie Shack(長野)
飯山ガキデカJUG STOMPERS(飯山)
Spinna B-ILL(東京)
お問い合わせ/飯山市ZION長野県飯山市南町28-28
090-4618-8868(常田)飯山ガキデカJUG STOMPERS


小雪がちらつきながらも、微かに春の気配が感じられた立春の2/4、須坂はヤンネのイベント「しあわせの音空間」に行ってきました。
手前味噌で恐縮ですが「しあわせの音空間」とは、わが嫁が今月から月一で企画する「週末や夜にお出かけしづらい子育て中のお母さんのためのライブイベント」。
見切り発車(この人はいつもそう)で始まった試運転段階ですが、この先は絵本の読み聞かせやその他、親子で楽しめる催しも考案中です。そんな中、エムと山崎古書から絵本を選りすぐって販売、釣果はそこそこでしたが、やはり小さなお子さんにお母さんたちの絵本に対するリアクションは速く、買わないまでにしても手にとってその場で楽しまれてました。
以下、この日の様子を写真で。

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二十代のイケメンシンガーやすみ君。腕利きの大工でもあります。

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続いて、秋元紗智子女史。透明感溢れるエンジェルボイスに場内はうっとり。

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私もカホンで数曲、ジャムらせていただきました。ステージからの風景はこちら。

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本とは、書店やインターネットで購入する以外にも、今回のような思い思いの人が集う場所で、それぞれの人生にそっと寄り添うような形で存在する。そういうあり方があってもいいんじゃないかと感じたひとときでした。
3月は4日の第一金曜日です。お気軽にお越しください!


ライブや忘年会、娘との約束など、年末恒例、予定続きの慌ただしさも一段落の日曜日。
時間を無為に過ごす(それも嫌いではありませんが)のも何なので、今年刊行された本で、極私的に印象に残った本を三冊、ご紹介します。

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①『邪悪なものの鎮め方』内田樹(バジリコ出版)

今や説明不要の論客(大学教授、翻訳者)による、主に『内田樹の研究室 』というご自身のブログを集約した内容。私は現代の不透明な時代に遭遇しやすい「邪悪なもの」(何を持ってして邪悪というかは解釈が分かれそうですが、著者は「被害者意識」や「因習的な父権性」を象徴的に取り上げています) に出会ったときの対処の仕方、引いては人生指南書として読ませていただきました。
まえがきより一部抜粋すると、
「邪悪なもの」をめぐる物語は古来無数に存在します。そのどれもが「どうしていいかわからないときに、正しい選択をした」主人公が生き延びた話です。主人公はどうして生き延びることができたのでしょう?私自身の見つけた答えは「ディセンシー(礼儀正しさ)」「身体感度の高さ」「オープンマインド」ということでした。どうしてそういうことになるのか。それについては本文をお読みください。
ここでいう「身体感度の高さ」という箇所が気になってこの本を購入したわけですが、それ以外にも全篇を通して貫く著者独特のフットワークが軽くて柔軟な思考と文体(時評を書かれるときの橋本治さんと似ている気がします、やや回りくどいところも……)に魅了され一気に読了。
押しつけがましくないけど目から鱗が落ちるような箴言も至る所に散りばめられていて、読了後は脳みそをストレッチしたような心地よい疲労感に浸りました。ちなみにシンプルな装丁は長野県出身の寄藤文平さんです。お次は、

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②『インパラの朝』中村安希(集英社)

実際は2009年の暮れに出てたようですが、最近ピーターバラカンのラジオでその存在を知りました。
開高健ノンフィクション文学賞を受賞したバックパッカー旅行記。約2年に及ぶユーラシア・アフリカ大陸、47カ国の旅記録で、26歳で単身、諸国を渡り歩いた道程が、女性らしからぬドライな文章で綴られています。
かなり危ない地域にも赴いて、命を落としてもおかしくない際どい経験もされていたようですが、その様子を淡々とかつ飄々とした描写に加え、時折叙情的な表現を織り交ぜながら(このバランスが絶妙!)、読者を惹きつけて離さず一気に読ませます。
著者の言葉を借りれば、「その地域に生きる人々の小さな声に耳を傾けること」に重点を置きながら、地に足が着いた姿勢とあらゆる対象を真っ直ぐに捉える純真な眼差しが、太いバックボーンとして本全体を形作っていて、そのあたりがいわゆる巷のバックパッカー旅行記と一線を画しているところだと感じました。
旅に出たくても出られない放浪願望?を擬似的に満たしてくれる好著です。最後はおなじみアラーキー。

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③『いい顔している人』荒木経惟(PHP研究所)

嫁がアラーキーの大ファンで、我が家の蔵書においてアラーキー率は非常に高いのですが、この本には「一番の裸は顔、過去も現在もすべて顔に出る。用心しろよ!」「あのねぇ、いい顔を撮るには、自分もいい顔じゃないとダメなんだよ」「アタクシずいぶんたくさんの女を縛りましたよ……。縛って撮るのは、縛らないとすぐ逃げるから!」など恒例のアラーキー節はいつもに増して切れ味鋭く、フルスロットル状態。
「顔」を題材にしながらも話は人生論、死生観まで多岐に及び、昨年にガンになって以来闘病しながら語られる言葉には、形容しがたい凄みと味わい深さがあります。まさに誰の追従も許さないオンリーワンな存在。やはり好きです。この人の言葉には嘘がなくて、いつ触れてもテンションが上がりますね。

以上、I-padやらリーダーやらギャラクシーを横目に(遠巻きに見ながら)、自慢するにはほど遠い読書量の中から厳選した?拙い書評でした。

あっ、もう今年もあと5日で終わりだ。煩悩の鐘は鳴り響く〜。


気がつけば……、師走ですね。しわっす!
ちょっと早いですが、本年を軽く振り返ってみると、おもちゃ箱をひっくり返したかの如く(例えでナニゲにイクメンを装ってますな、あざとい)密度の濃い一年。
トークセッションも4月の出来事とは思えないほど、昔のことのように思えますが、それくらいイロイロなことがありました。いや〜人生なんでも起こりますね。

まぁでも、綱渡りのような毎日をなんとかやってこれたのは、一重に小生に関わってくれた人たちのおかげであることには間違いがなく、お世話になった方々にはアタマが上がりませんね、ホントに。
個人的にはやはり、長男が誕生したことがビッグイベントでした。
というわけで3ヶ月の息子の激写、大泣き。眉間のチャクラは全開です。

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日に日に泣き声に重低音が効いてきて難聴になりそうです。
夜毎ご乱心の乳飲み子はエビゾーさんじゃあないですが、「今晩も暴れるからよろしくね!」と、毎晩、母親の耳元でささやいているとかいないとか。でも、まだテキーラは飲めません。

一方、おしゃまな3歳の娘は、最近はお絵描きとプリキュアに熱を上げてまして、プロのお絵描きの母親と書き上げた新聞一面落書きはご覧のありさま。ハッピーな人たちですね。
ちなみに、ヨメは帝王切開を経験してからというもの、ますます我が家の帝王として君臨しております(ヘルプミー)。

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とまぁ小粒な役者に囲まれて賑やかな毎日ですが、今年も残り半月、クリニクラウン本のタイトルをもじって「瞬間を生きる大人」として一瞬、一瞬を悔いなく過ごす心づもりです。

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最後に最近歩いた地附山トレッキングコースから善光寺平の眺め。
この澄み渡る空のように、いつも心穏やかに日々を送りたいものですが、心はいつも大変よ!
もう……オヤジ駄洒落ばかり……。


 「女心とアキノ大統領」ってラーメンズのネタでありましたが、気が付けば秋を満喫する間もなく、紅葉も散り始め、立冬も過ぎてたんですね。
冬が立つとかいてリットー。
今年は雪が多くて寒くなるときいておりますが、冬将軍様、あんまり張り切りすぎないで、こたつでみかんでもつついてくれてれば寒さが苦手な九州育ちとしてはありがたいのですが……。

さて、私の友人でもあり、バンドメンバーでかれこれ十年以上の付き合いになる某アオキタカエさんって、おい、某は必要ありませんね。彼女とその愉快な仲間たちが、昨年の夏に須坂にオープンさせたヤンネ(長野のいろんなジャンルの作家さんのポップな作品が所狭しと売ってあります)でエムの本を置いてくれることになりました。
木造で築100年はくだらない半端なく古い建物ですが、そこは洗練され都会的なセンスを持ち合わせた彼女たち!のこと、ほんのりキッチュな雰囲気のアトリエ兼ショップに様変わりしております。
先週の木曜日、この場所に合いそうな本を選んで搬入し、実際に棚に置かせていただきました。
エム待望のアンテナショップ。いや、ここは軒先ブックコーナーという感じでしょうか。
週末(原則金、土、日)の営業ですが、お近くの方、お気軽にお店を覗いてみてください。

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ただいま、まだ準備途中ですが、弊社HPのネット横町・山崎書店の古書(こちらは二ヶ月に一度ほど、テーマに沿って内容を変えていく予定です。第一弾は年末年始企画、「おめでたい本」特集!)と併せて、本に触れ、親しむ空間を創っていきたいと思います。
こちらはヤンネ二階の畳の部屋(ここがまたいい雰囲気)に、11月内には設置予定ですが、詳しくは追ってお知らせしますね〜。

最後に関係ありませんが、先日、3歳の娘に突然質問されました。
久々に今日の名言。娘編。

「お父さん、セイカツって何?」

う〜ん、それが分かれば父ちゃんも苦労せんのだが……。
てか、お前ほんとに3歳か?どこで憶えてきたんだ、そんな言葉……。


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