2010 年 3 月 25 日
先日、「本を売る最前線から」ということで、記事をUPしました。
本を売る書店さんの声の一部をお伝えしました。そこには本も売る最前線からの悲鳴も込められています。
しかし、われわれ本をつくる出版社と、本を消費者と向き合って売る書店との間を結ぶ流通はどうなっているのか?
ちょっと考えさせられる電話がエムにありました。
電話は、四国は伊予松山のA書店さん。
「以前、『しあわせの13粒』を1冊客注で頼んだんだけど、なかなか来なくて取次に催促したら2冊来たんです。どうもダブったようなんですけど、1冊返品してもいいですか?」とのこと。
一瞬、うちの本が遠く離れた伊予松山から注文がきたんだなあと思ったのも束の間、取次がダブって本を送ったという事にしばし唖然としました。一体取り次ぎは注文の管理をどのようにしているのでしょう?
もちろん、A書店さんには返品の了解をお伝えしましたが、この業界の変化のとぼしい流通システムに改めて驚いてしまうのです。
注文してもなかなか書店に入らない。ベストセラーが小さな本屋まで行き渡らない。われわれ、地方の小さな出版社まで流通の恩恵が行き渡らない。既存のシステムではいろいろ問題があります。
なかでも、注文した本が本屋に届くのが遅いというのは致命的で、その遅さがネット書店の台頭を許してきたんだと思うんです。だって本屋に行って探す手間、取り寄せる時間を考えれば圧倒的にネット書店の方が便利。これが町の書店が苦戦している大きな要因にもなっているのです。
そして、今度実用化される電子書籍。これは間違いなく出版界の黒船。
この出版界の黒船出現にいままでの、出版社、取次、書店は大きく再編されざるを得なくなるでしょう。
黒船にどのように向き合い、読者に対応するのか。いづれにしても、今までのように読者不在の流通形態を改め、読者にとって便利なシステムの構築が必至となることは間違いないと思います。