過去の一茶カレンダー


[2009年版]一茶カレンダー板画作品

2009一茶1月 2009一茶2月
1月 春立つや牛にも馬にも踏まれずに
わかったような、わからないような句だが、交通事故にも遭わずに、なんとか新年を迎えられただけでも、めでたしとするほかにないのが、われら庶民。
2月 雪車負ひて坂をのぼるや小さい子
雪車は雪ぞり。小さな子が大きなそりを背に坂をのぼってゆく。
ツルツルすべる雪の坂をすべって下るために。遊びをせんとや。
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3月 へな土でおっつくねても雛かな
おヒナさまと言っても貧乏家では土雛。粘土を手びねりでこねて作った泥人形だが、つくづく見ればチャンとしたおヒナさまだ。
4月 菜の花や西にむかへば善光寺
北国街道は善光寺道。西の方角に折れて行けば善光寺参道。菜の花が咲く西方極楽浄土へと続く。今年は七年に一度の御開帳のとし。
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5月 杜若よりあの虹は起りけむ
天に向かって美しい虹の橋が懸かっている。その虹の畔には、カキツバタの花の群落。いずれがアヤメかカキツバタ。
6月 雨の日やひとりまじめに田を植る
雨の中の田植えはミジメ。ひとり田植えはさらにミジメ。あんまりミジメなのでマジメになるほかにない。
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7月 稲妻にへなへな橋を渡りけり
青白い稲光りは不気味で心がわななく。危なっかしいヘナヘナ橋に立ちすくむヘナヘナ男の足。
8月 牛もうもうもうと霧から出たりけり
暗闇から牛。霧の中から牛。牛モウモウがモウと鳴く。憂しと思へど。
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9月 足もとに日の落ちかかる野菊かな
秋の陽がころがり落ちる。咲き乱れる野菊の花を照らす瞬間のはなやぎ。
10月 馬の子の故郷はなるる秋の雨
「故郷」は「ふるさと」よりも「コキョウ」と読みたい。宿場に生まれ、馬の子と一緒に育ったような
一茶の思いがこもった句。
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11月 日本と砂へ書きたる時雨かな
ニッポンなんて変なコトバを俳句に持ちこんで一茶はどうする気なのか。なに、時雨が書いて時雨が消してゆくだけさ。
12月 夜の雪だまって通る人もあり
夜の雪が黙って降っている。雪の夜道を黙りこくって通る人がいる。

[2008年版]一茶カレンダー板画作品

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1月 ねてまてば福が来るかや鼠なく
「果報は寝て待て」と言うが、「稼ぐに追いつく貧乏なし」とネズミは寝ずに働く。どっちにするか。
2月 たまれ霰たんまれ霰てにたまれ
とびちる霰を子どものように両手をひろげて受けとめる。霰は天からの贈りもの。遊び心の句。
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3月 雛たちに咄しかける子どもかな
並んだ雛人形に、しきりに話をしている子供の情景。雛たちのことばにうなずきながら。
4月 花の山 心の鬼も出て遊べ
ひとの心の中に一匹の鬼が棲むように、鬼のこころの中に一本の桜が咲いて立つ。
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5月 青天の又青天の汐干かな
海なし国生まれの一茶は、海を見るだけで嬉しくなる信濃びと。海も空も広い汐干狩に晴ればれ。
6月 さぼてんののっぺりながくなる日かな
珍しいサボテンの句。新しい事物や言葉を丸のみして読み込むユーモア感覚。
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7月 暑き夜や子に踏せたる足のうら
ホーキを逆さに杖にして父親の足の裏を踏まされた子供の頃のクスグッタイ記憶。
8月 正直ね段ぶっつけ書のすいか哉
掛け値なしの正直値だんを、スイカに墨でぶっつけ書きして並べる。スイカ甘いかショッパイか。買って食べなきゃわからない。
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9月 月こよひ山は古郷に似たる哉
月の明るさにポッカリと山影が浮かんでいる。ふるさとの山に似ている。
10月 青空に指で字を書く秋の暮
一茶は青空が好き。青空のむこうにふるさとが見える。サヨナラと書こうか、オーイと書こうか。
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11月 ちるすすき さむくなるのが めにみゆる
寒さの実感。枯れススキが風に揺れている。
どうしてこんなに心が揺れるのか。
12月 初雪や一二三四五六人
十二万三千四百五十六人ではない。一人二人三人と数える初雪の日の行きかう人影のなつかしさ。

[2007年版]一茶カレンダー板画作品

1月:青空に雲ひとつなき玉の春 2月:愛らしく両手の跡の残る雪

3月:春の月さわらば雫たりぬべし 4月:一夜さにさくらはささらほさらかな

5月:草もちにいつか来ている小蝶かな 6月:戸口から青水無月の月夜かな
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7月:百合咲いてとりしまりなき夕べかな 8月:雲に鳥人間海に遊ぶ日ぞ

9月:白露もちんぷんかんぷんのころりかな 10月:秋風やあれも昔の美少年
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11月:猪追ふやすすきを走る夜の声 12月:心から信濃の雪に降られけり


[2006年版]一茶カレンダー板画作品

1月:つく羽を犬が咥へて参りけり 2月:猫の恋ぶっきらぼうに別れけり

3月:古さとや餅につきこむ春の雪 4月:春の行く夜を梟の小言かな

5月:草笛のひやりと五月晴れにけり 6月:ゆうぜんとして山をみる蛙哉

7月:人は人われはわが家のすずしさよ 8月:昼顔に大きな女通りけり

9月:鶏の小首をまげる夜寒かな 10月:秋風にふいとむせたる峠かな
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11月:木がらしに女だてらの胯火哉  12月:このように枯れてもさわぐ芒かな 


[2005年版]一茶カレンダー板画作品
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1月:鶏に一葉ふるまふ若菜かな 2月:火のけなき家つんとして冬椿

3月:へな土でおっつくねても雛かな 4月:田楽の味噌にくっつく桜かな

5月:我汝を待つこと久し時鳥 6月:夕月や大肌ぬいでかたつぶり

7月:夏山の膏ぎったる月夜かな 8月:蝉鳴くやつくづく赤い風車

9月:がりがりと竹かじりけりきりぎりす 10月:知った名の落書みえて秋の暮

11月:木がらしや人なき家の角大師 12月:冬枯れて窓はあかるき雨夜かな


[2004年版]一茶カレンダー板画作品

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[2003年版]一茶カレンダー板画作品