霧ヶ峰下(諏訪市四賀)の山林を大規模に伐採する89メガワットのメガソーラーを計画しているLooop(ループ)。 『暮しの手帖』最新号(2-3月号)の特集「電力は選ぶ時代」では、新電力会社を選ぶならば候補はLooopと、読者に薦めている内容になっています。その記事に対する反論・異論を、何人もが『暮しの手帖』編集部宛てに送りました。まずは、その一通を紹介します。

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(山梨県北杜市清里の10メガワットの太陽光発電所。霧ヶ峰下のLooopメガソーラー計画はこの9倍ほどの規模になるのです)

はじめまして、小諸市在住の陶工岡本一道です。長野の友人たちと『たぁくらたぁ」』という雑誌を出しています。私も編集委員として創刊当時からかかわっています。

私の母は、生きていれば95歳ですが、若いころから「暮しの手帖」の愛読者でした。そんなわけで、私も子供のころから、本を参考にものづくりを楽しんでいました。もしかしたら、今の仕事を生業にしたことにも影響があったのかも知れません。

チェルノブイリ原発事故以後、原発に代わるエネルギーとして、太陽光発電に注目し、99年から我が家の屋根に設置した2.8KWの太陽光発電により、以来、電気は120%自給をしてきました。

福島での原発事故の後、自然エネルギーへのシフトを望む人がますます増え、環境NGOなどを中心に「パワーシフト・キャンペーン」が行われています。

さて、本題です。

こうした流れの中、86号の記事、「電力は選ぶ時代」の中でLooop社が紹介されていましたが、この会社が今長野県で計画中の大規模メガソーラーは、CO2の吸収源である森林を大規模に伐採したところに設置をする計画で、自然エネルギーとはとても言い難い計画です。

私は、「暮しの手帖」の中でも商品テストが大好きでした。自らの手でテストを繰り返し、確信を得た製品のみを評価する姿勢は広告を載せない姿勢と相まって「暮しの手帖」の良心として読者の支持を広げました。
それだけに、絶大の信頼を誇る「暮しの手帖」が紙面でLooop社を紹介したことの影響は計り知れません。

私は、近々発行となる『たぁくらたぁ』41号でこの問題に触れました。一足早く最終稿をお送りしますので、事態把握の参考にしてください。41号発刊次第送らせていただきます。

そしてできれば現地の皆さんの案内で一度現地をご覧になって頂きたいと思います。これからも素敵な「暮しの手帖」でありますように。

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Looop製品販売・施工会社 が北杜市小淵沢町につくった50キロワット程度と思われる太陽光発電所。Looopのロゴは目立つ看板はあっても、発電所の出力の掲示はありませんでした(2016年8月撮影)。設置されているパネルがずれているように見えるのですが、これで大丈夫なのかと心配になります。

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東京電力福島第一原発の事故によって、大熊町から白馬村へ長女とともに避難移住した木村紀夫さん。彼の次女の汐凪ちゃん(当時、小学1年生)は津波で行方不明でした。昨年暮れ、その汐凪ちゃんの遺骨が発見さて、地元紙は1面トップで取り上げ、全国ニュースにもなりました。

木村さんは、『たぁくらたぁ』最新号の連載記事に、遺骨発見の連絡を受けた時のこと書いています。

「喜ぶべきその瞬間に思い浮かんだのは、気づかれずに瓦礫と共にバラバラにされて運ばれる汐凪の姿だった。それはあまりにむごたらしい光景で苦しくなった。
(中略)
原発事故により捜索事態ができない状況になり、2カ月半近くたってやっと行われた自衛隊による捜索も瓦礫の片づけと共にたった2週間で打ち切られ、逆に発見を遅らせる原因にもなった。急ぐ復興の名のもとに、汐凪はそこに取り残されてしまったのだ。」

遺骨発見の報道を見聞きした方たちから、「よかったね」という感想を聞きました。でも、そうであっても、そうではない、のが現実です。木村さんのお話を聞いていただきたいのです。

日時 3月15日(水)午後7時~9時 

会場 トポス(小布施町大字小布施1004) 

お問い合わせ TEL 090-7213-8006 (竹内)

主催 「飯舘村の母ちゃんたち」を上映する会 

なお、主催者が「飯舘村の母ちゃんたち」を上映する会 となっていて、「変だなあ」とお思いになった方もいらっしゃるのでは。実は、5月20日(土)に『飯舘村の母ちゃんたち 土とともに』(古居みずえ監督 2016年作品)の自主上映会を開催するために集まったのが、「上映する会」なのです。福島についてちゃんと知っておきたい、という思いから、上映会の前に3月15日の会を持つことにしました。上映会については、また改めてお知らせいたします。


『暮しの手帖』の最新号(2-3月号)で「電力は選ぶ時代」という特集が組まれています。それは、こんな説明書きから始まっています。

「昨年4月、「電力自由化」が始まり、今までとは別の電力会社から電気が買えるようになりました。
しかし、大多数の家庭では、よくわからないからとそのままになっています。
実は、電力を選ぶことは、これからの暮らしを選ぶことに繁がっているのです。
よくある疑問から一緒に考えてみませんか。」

確かに。考えることは大事。でも、ミスリードがあっては困ります。

特集は、Q&A形式での解説が続き、最後に“ユニークな新電力会社”として、「自社の発電所を持ち、再生可能エネルギーを中心に販売するなど、消費者との繋がりに特長のある4社を紹介します。」とあって、そのトップで紹介されているのがLooop(ループ)です。

この Looopは、『たぁくらたぁ』でもいくつかの記事で取り上げています。ただし、「お勧め」ではなく、環境破壊を招く巨大メガソーラーの建設を計画している会社としてです。メガソーラーとは、出力1000キロワット(1メガワット)以上の太陽光発電所のことをいいます。一般家庭の屋根に載っている太陽光発電は3~4キロワットです。

小誌が取り上げたのは、霧ヶ峰下(諏訪市四賀)の山林を伐採して造るLooopのメガーソーラー計画で、出力は89メガワット、敷地面積は諏訪湖の7分の1、設置されるソーラーパネルは31万枚というもの。パネルを一列に並べれば新幹線のレール幅ぐらいで300kmにも達します。

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( 大分県杵築市のメガソーラー 出所:ハンファQセルズジャパン)

これは「日経テクノロジーonline」というWEBサイトにある「林地を切り開き10万枚のパネルを並べた杵築市のメガソーラー」という記事に載っていた写真で、このメガソーラーの出力は約24.5メガワットです。

Looopが計画している 霧ヶ峰下のメガソーラーの規模は、この3倍あまりです。

Looopのメガソーラー計画地の直下で、下流域にあたる地元4地区は、豪雨時の災害の恐れなどから、計画の白紙撤回を求めています。しかし、Looopは受け入れません。

そのような会社を、『暮しの手帖』が紹介しているのです。しかし、それはこの事実を知らなかったからゆえのはず。だから、この計画の反対している地元当事者や、計画地を訪れて記事にした小誌のメンバーは投書したのです。拝啓 『暮しの手帖』編集部さま、と・・・。(続く)


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『たぁくらたぁ』41号が2月10日発行になりました。目次は以下をご覧ください。

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表紙絵の作者は、おばたまゆみさん。

時間の渦巻きが消えてゆく白い日。 人は虹のように遠い空を夢みることができるか。(森貘郎)


沖縄タイムスの2月7日の社説を、多くの方々にぜひ読んでいただきたいと思った。

[辺野古から 博治さんへ]「沖縄は絶対諦めない」 

山城博治さん、あなたが辺野古・高江の反対運動に絡む三つの罪で逮捕・起訴され、名護署の留置場や那覇拘置所に長期勾留されてから、6日で113日が経ちました。病を抱える身でありながら、弁護士以外、家族さえ接見できないというあまりにも異常な状態が続いてます。

私たちはあなたから直接話を聞くことができず、あなたは身柄を拘束され辺野古に行くことができません。ならば、と、こういう手紙形式の社説を思いつきました。

博治さん。政府は6日朝、名護市辺野古の新基地建設に向け、海上での工事に着手しました。最大で約14トンもある大型コンクリート製ブロックをクレーンで台船から作業船に積み替える作業です。

続きは沖縄タイム社のホームページでご覧ください。

博治さんは、この社説を拘置所で読み、「房内に折りたたんだ布団に突っ伏して号泣した、という」。これについては、昨日の本ブログ記事の最後に記した山城博治さんたちの釈放を!で紹介されている。


「山城博治さんたちの早期釈放を求める署名活動」について、このブログでも呼びかけました。ご協力してくださった皆様、ありがとうございました。署名活動の報告と、新たに、「抗議の手紙・ハガキをだそう」の呼び掛けが届きました。まずは報告を載せ、その後に抗議の手紙・ハガキの宛先を記します。

感動で胸が震えました。何と山城博治さんたちの早期釈放を求める署名が4万筆を突破したのです。しかも、1月4日から15 日までの僅か12 日間で、沖縄全域から全国からこれだけの署名が集まったのです。これは紙媒体の署名としては恐らく前代未聞の出来事ではないでしょうか。それだけ世間の関心は高く、かつ怒っているのです。

私たちは1月17 日、那覇地裁に対して39,826 筆の署名を提出し、山城博治さんたちの即時釈放を要求しました。追って、1月23 日には追加分703 筆を那覇地裁に郵送しました。合計40,529 筆の署名には、署名していただいた一人ひとりの山城博治さんたちを一日も早く取り戻したいという熱い思いが込められています。私たちは、その思いを胸に刻み、山城博治さんたちの一刻も早い釈放を勝ち取るために、より一層運動を強化していく決意を新たにしております。

この署名活動には、超短期の取り組みにも拘わらず実に多くの団体、個人のお力添えをいただきました。ご尽力いただいたすべての団体、個人に心からお礼申し上げます。また、ご芳志を寄せていただいた皆さんに重ねてお礼申し上げます。

さて、私たちが那覇地裁に署名を提出した数日後、山城博治さんとI さんの初公判が3月17 日に予定されているという知らせが入りました。私たちは、裁判所が設定したこの日程に激しい憤りを覚えます。なぜなら、初公判を2ヶ月後に先延ばしすることによって、山城博治さんたちの勾留をさらに長びかせようとする裁判所の魂胆がはっきりと見て取れるからです。

この那覇地裁の対応は、私たちが提出した40,529 の署名と東京の識者の皆さんが1月20 日に提出した18,402 筆と合わせた58,931 筆もの署名を一顧だにせず、明らかに安倍政権の山城博治さんたちを闘いの現場に戻さないという意向を実行するものであります。それは、裁判所自ら人権を守るという本来の責務を放棄するものにほかならず、もはや権力の弾圧代行機関へと堕したと言わざるを得ません。

そもそも、山城博治さんたちは長期勾留されるような重大な罪を犯したのでしょうか。否です。

まず、山城博治さんは昨年10 月17 日、高江のオスプレイパッド建設現場で有刺鉄線を1本切っただけで準現行犯逮捕されました。

その3日後には、8月25 日に防衛局職員の肩をつかんで揺さぶったとして公務執行妨害と傷害で再逮捕されました。このとき、現在も勾留されているT さんも同じ容疑で再逮捕されています。T さんは、高江の現場で防衛局職員を押して転ばせたとして10 月4日に既に逮捕されていました。11 月11 日、山城博治さんとT さんは起訴されました。

さらに、山城博治さんは11 月29 日、10 ヶ月前の1月28 日から30 日にかけて辺野古のキャンプ・シュワブの工事用ゲートにブロックを積んだとして威力業務妨害で再々逮捕され、12 月20 日追起訴されました。この事案でI さんも逮捕され、現在も勾留されています。

以上で明らかなように現在勾留されている3人とも、高江・辺野古の新基地建設現場で機動隊・防衛局との極度の緊張状態のもとで生じた極めて軽微な事案で逮捕・起訴され、長期勾留を強いられています。

昨年12 月に声明を発表した刑法の専門家らによると「この長期勾留は、正当な理由のない拘禁であり」憲法34 条に違反していると述べています。また、米国人の人権問題の専門家は、この長期勾留を「国際人権法」および、日本も批准する「国際人権規約」に違反していると指摘しています。

今やこの問題は大きな社会問題となっており、琉球新報、沖縄タイムスをはじめ内外のメディアでも大きく報道され、日に日に山城博治さんたちの早期釈放を求める声が高まっています。

このような状況の中で、現在、高江の米軍北部訓練場ではオスプレイパッドの建設工事がまだ続いています。昨年12月22 日に行われた返還式典はうわべだけ完成と見せかけただけの茶番であり、実際は大幅に遅れており、沖縄防衛局は8月完成と言っているが、それも怪しい雰囲気です。現在も、高江実行委員会を中心に粘り強く建設阻止闘争が取り組まれています。一方、辺野古においては、昨年暮れから護岸設置に向けての工事が再開され、現在は大浦湾でのフロートと海上フェンスの設置作業が進められています。これに対して、海上では抗議船とカヌー隊が抗議活動を展開し、陸上ではキャンプ・シュワブのメインゲートと工事用ゲートで作業車を入れないための座り込み行動が闘われています。

いよいよ沖縄の新基地建設阻止の闘いは重要な局面を迎えます。このような時にこそ、山城博治さんのような優れた指導者が必要であることは言うまでもありません。

ところが、1月20 日のワシントンポストの報道にもあるように、日米両政府は山城博治さんを恐れています。安倍政権は、これまで類い稀な指導力と行動力で運動を牽引してきた山城博治さんさえいなければ、高江も辺野古もうまくいくと思っているようです。それが安倍政権の偽らざる本音であることは間違いありません。

私たちは、このような安倍政権の本質--憲法も法律も無視し、警察権力のみならず司法をも抱き込んで、沖縄の民意を体現する高江・辺野古の運動をなりふりかまわず潰そうとする悪質かつ狂暴な本質を暴露し、大衆の圧倒的な声と力で山城博治さんたちの一刻も早い釈放を勝ち取る運動を強力に推し進めていきます。

今後とも、皆様のご支援・ご協力を心からお願い申し上げます。

2017 年1月26 日 山城博治さんたちの早期釈放を求める会

共同代表 山内徳信、崎原盛秀、伊波義安、仲宗根勇、新川秀清、東門美津子       事務局長 平良 眞知

〒904-2245 沖縄県うるま市赤道17-5 大河事務所気付

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では、次に「抗議の手紙・ハガキ」の宛先を記します。

*那覇地方裁判所

〒900-0022 沖縄県那覇市樋川1−14−1 所長:阿部正幸

*那覇地方検察庁

〒900-0022 沖縄県那覇市樋川1−15−15 検事正:林秀行

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次のブログもご覧ください。

山城博治さんたちの釈放を!


『たぁくらたぁ』に連載をしてもらっている木村紀夫さん(大熊町から白馬村に避難移住)と、福島でこれまで何度かお話をうかがってきたKさんんのお話を、長野市民新聞の連載コラムに書いたので、こちらにも掲載します。

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父の思い、母の思い

福島第一原発が立地する大熊町から白馬村に、原発避難で移住した木村紀夫さんを1月初めに訪ねた。津波で行方不明だった次女の遺骨が昨年12月、5年9カ月ぶりに発見され、家族のもとに帰ってきた。でも木村さんの気持ちは晴れない。

遺骨が発見されたのは自宅から200メートルほど離れた瓦礫の山の中だった。原発事故さえなければ、避難をせずに捜索ができ、服を着たままの次女に会えたかもしれない。「瓦礫といっしょにバラバラに運ばれたんだなあ」と、木村さんはまず思った。「出てきてよかったなんて実感はまったくない」。東電や国への怒り、やりきれない思いが、父をとらえている。

木村さんを訪ねた数日後、福島へ行き、小学校2年の長女と今年新入学の次女をもつ母親のKさんに会った。昨年12月、彼女のもとに、福島県が行っている甲状腺がん検査の、長女の結果が届いた。Kさんはそれにショックを受けていた。

検査を2年おきにこれまで2回受けた長女の判定は、いずれも「何もなし」だった。ところが今回、のう胞(液体の入った袋状のもの)が見つかった。判定を見れば、のう胞は最小値のもので、心配しなくてもよい段階だ。でも彼女は恐くなってしまった。それには理由がある。

Kさん家族が住んでいるのは、福島市内では放射線量がかなり高かった地域だ。長女は事故後の6月、鼻血を出した。同じ頃、通っていた保育園では、他の園児も鼻血が出て、お母さんたちの間で、「出たよね」「出たよね」という会話が交われた。その後、発疹が現れたこともある。

「誰かに相談した?」と尋ねた。職場のオーナーと母親に話しただけだと言う。「ママ友には?」と聞くと、この小学校には、原発近くの町村からの避難者が多く、検査結果が最初から悪い人たちもいるので、騒いでは申し訳ないから黙っているという。独りで不安と闘っているのだ。Kさん、辛いね。

マスコミでは「復興」の文字が踊る。しかし、福島県では甲状腺がんやその疑いのある子供たちが増えている。それは同時に、Kさんのような「不安」をさらに強めてもいるはず。その計り知れない重さを、東電や国は軽々しく扱っている。木村さんの思いに対しても同じ。これは責任放棄なのに、それがこの国は野放し状態になっている。この現実から目を逸らすならば、Kさんたちをいっそう孤立させてしまうことになる。 

いま、『たぁくらたぁ』41号の編集作業の真っ最中。その41号にて、木村さんには連載の中で自身の言葉で語っていただき、またKさんの話は筆者の記事でもう少し詳しく書くつもり。2月初めに発行予定。どうぞよろしくお願いいたします。


信州沖縄塾塾長の伊波敏男さんから昨年暮れ、「山城博治さんたちの釈放を求める署名」を始めるから呼びかけ人になってもらいたい、という連絡をいただいた。

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(山城博治さん 写真提供 浅井大希)

山城さん(ヒロジさん)は辺野古の新基地反対の運動のリーダーであり、昨年の参院選直後から始まった高江ヘリパッドの建設を止めるための運動でも先頭に立っていた。『たぁくらたぁ』本誌でも当ブログにおいても、浅井大希さんがヒロジさんについて、その人となりを含めて伝えてくれている。そのヒロジさんが今、どんな状況におかれているのか、以下に署名の趣意書を記すので、ぜひ知っていただき、署名にもご協力してほしい。

「山城博治さんたちの早期釈放を求める会」趣意書

  山城博治さんが2016年10月17日、高江のオスプレイヘリパッド建設現場で有刺鉄線を切断したとして器物損壊容疑で逮捕されてから、はや70余日が経過しました。

  この間、沖縄県警は、山城博治さんたち7名を次々と公務執行妨害、傷害、威力業務妨害などの容疑で逮捕し、うち4名は保釈されたものの、今なお山城博治さんを含む3名が起訴され、長期勾留を強いられています。しかも、山城博治さんには接見禁止がついていて、弁護士以外は接見できず、家族も会えないというひどい扱いを受けています。

 これらの逮捕は、いずれも不当極まりないものであり、市民による抗議運動の高揚に恐れをなした安倍政権の差し金による高江・辺野古の運動潰しにほかなりません。

 不当勾留されている3名とも、連日の長時間に及ぶ取り調べにもかかわらず、 不屈に闘い続けていることはいうまでもありません。

ただ、ここで私たちが何より懸念しているのは、長期勾留による3名の健康状 態であります。なかでも、山城博治さんは、2015年に大病を患い、現在もその影響で決して健康な身体であるとはいえません。現に12月19日の血液検査で白血球値がぎりぎりまで下がっていることが医師から告げられ、家族をはじめ友人、知人が憂慮しているところであります。また、山城博治さんは、末端 冷え症で手足が冷たくなりやすい体質のため、これからの季節がより一層健康 に悪影響を及ぼしかねません。これ以上の勾留は、山城博治さんの生命を危険に さらすことになりかねません。

 このような状況で、私たちは取り調べ期日が終える12月20日を藁にもす がる思いで待ちました。なぜなら、通常通りであれば取り調べ期日が終われば当然保釈されるものだと思っていたからです。

ところが、私たちの期待も空しく、今なお裁判所は釈放を認めようとしていま せん。裁判所は、検察の山城博治さんたちを社会に帰さない、運動させないという強い意向の前に、自らの良識をかなぐり捨て、人権を尊重するという本来の責 務を放棄したと断ぜざるを得ません。

 よって、私たちは、沖縄のすべての人々、全国の良識ある人々に広く呼びかけ、 山城博治さんとその仲間たちの一刻も早い釈放を勝ち取るための運動を展開していきたいと思っております。この趣旨をくみ取り、一人でも多くの方がご支援・ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

共同代表   山内徳信、崎原盛秀、伊波義安、仲宗根勇、新川秀清、東門美津子 事務局長   平良眞知

連絡先  電 話:090-6864-6628(照屋)

              住 所:〒904-2245 沖縄県うるま市赤道 17-5 照屋大河事務所気付

              メール:t-taiga@gaea.ocn.ne.jp

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この署名用紙のダウンロードは、以下。

http://unitingforpeace.up.seesaa.net/image/unitingforpeace-2017-01-02T103A263A09-2.pdf

なお、同様の署名を、澤地久枝さん、落合恵子さんなどが 要請者となって取り組んでいる。

山城博治さんらの釈放を!


 週刊金曜日(2016年10月28日号)に「太陽光発電バブルで日本の里山が変わる」というタイトルで長野県内のメガソーラー計画などについて書いた。取り上げたのは、霧ヶ峰下(諏訪市四賀)と富士見町境のメガソーラー計画と、山梨県北杜市で乱立している野立ての太陽光発電の現状だ。業者は「地球環境のために」などと建設目的を美化しているが、建設される地域の住民にとっては身近な自然環境を壊されることになる。その結果、自然災害を誘発する危険性も大きくなる。住民は暮らしが脅かされるのだ。

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再エネの普及率が上がっていくことに光を当てて評価する環境団体やマスコミが多いようだが、数字の伸びの陰で、再エネ施設が建設されている(されようとしている)現場で、何が起こっているのか、住民がどんな思いをしているのか、そこには目が届いていないように思える。だから、その実情を伝えるために、 『たぁくらたぁ』では38号(2016年春号)で特集「再生可能エネルギーならよいのか」を組んで、それ以降40号まで、再エネに対しての疑問を投げかけている。

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この写真は北杜市清里のメガソーラー、出力は10メガワット。 霧ヶ峰下の計画は89メガワットだからこの8.9倍の規模、富士見町境の計画が24メガワットで約2.4倍になる。どちらの予定地も森林である。いかに大規模な自然改変がなされることになるのか、想像していただきたい。

霧ヶ峰下にメガソーラーを建設しようとしているのは東京に本社があるLooop社。電力自由化にともなって再生可能エネルギー電気普及のために環境団体がつくる「パワーシフト・キャンペーン」が推奨する電力会社の一つである。

野立ての太陽光発電の乱立を招いたのは、固定価格買取制度(FIT)である。FITの認定を受ければ、20年間にわたって高額で固定された値段で電気を買い取ってもらえるので、「これでひと儲け」と考えただろう業者などが再エネ商売に飛びついたのだ。

動機が純粋であれ不純であれ、発電されるのは再エネ電気には変わりない。 「再エネ電気を増やしていく」ということだけが目的化されれば、再エネの普及は「脱原発」に貢献するという理屈も成り立つ。しかし、それでいいのだろうか。

我が家の屋根にも17年前から太陽光発電は載っている。あの頃は「小規模・分散」という考え方がまず基本にあった。『たぁくらたぁ』でも、創刊当時から再エネを普及していく立場で記事をつくってきた。しかし、再エネ推進が国策になって以降、様相はまったく違ってきた。国策なんて、疑うためにあるようなものだ。実際、現実をみれば、原発再稼働と再エネの普及は、まるで車の両輪のようにして国のエネルギー政策を前進させている。

『たぁくらたぁ』40号で「福島に470基の巨大風車計画」を寄稿してくださった和田央子さんは、「パワーシフト」ではなく「パワーダウン」が求められているのではないか、と書いているが、その通りだと思う。必要以上の便利さをそのままにした電力依存型の社会を問わないままに、再エネへの転換ばかりに囚われていたら、3・11以前の社会の形は変わっていくはずがない。


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『たぁくらたぁ』40号が間もなく10月5日発行になります。目次は以下をご覧ください。

http://o-emu.net/tarkuratar/

表紙絵の作者は、戸田恵さん。

灰色の雨に打たれて崩れゆくものがある――夏の終り。とつぜんの秋。久しぶりの上天気。 (森貘郎)

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