『暮しの手帖』87が、3月25日に発売になりました。澤田康彦編集長が編集後記の半分を割いて、前号の「電力は選ぶ時代」に対して送ったぼくらの意見に触れて書いておられます。これをお返事と思って、編集後記の後半の関係する部分を、ここでご紹介させていただきます。

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前号の「電力は選ぶ時代」の記事には少なからぬ反響がありました。読者から、電力供給や料金の仕組みがわかり、現状を見直すきっかけになったといったお葉書もいただきました。

一方で「自然エネルギーならよいのか?」というもうひとつの大切な議論、ご教示も頂戴しました。骨子は、太陽光パネル=大規模メガソーラー設置により、いかに広大な面積の自然が損なわれ始めているか、というものです。

長野県で発行されている雑誌『たぁくらたぁ』の野池元基編集長から届いた丁寧なお便りの一部をご紹介します。

「長野県では、1ヘクタール以上の森林を開発する時には、県の林地開発許可が必要になります。この制度は、高度経済成長時代に、ゴルフ場やレジャー施設による環境破壊が起きて、その対策としてできたものです。現在は、この制度による申請のほとんどが太陽光発電です。そしてかつてのゴルフ場造成ラッシュなどと同じことが、太陽光発電で起きています。(中略)こういう現実を問うことなしに、中央からの“再エネ推し”の情報が地方に流れてきます。それで地方が翻弄されます」

例えば「原発がイヤ」だからといってすぐ、「では再エネに」と簡単にはいかない、という重要で喫緊の課題がここにある。都会の繁栄のために「地方が翻弄」される。考えさせられます。

小誌記事はもちろん特定の企業を推すものではなく、「一年に一度は、この電力会社でよかったのかどうかを、自分の電気の使い方も顧みて、見直し、より考えの近い会社を選んでいきましょう」(本文)というのがテーマです。

人類の文明の血液ともいうべき電気。「原発をやめて電気のない江戸時代に戻るのか」なんて極端な発言をするテレビキャスターがいましたが、それはともかく、どれも地球に負荷のかかる火力、水力、太陽光、風力、地熱……ベストはなくてもどんな発電方式を選ぶのか。原子力は是か非か? 子孫に何を残していくのか? ぜひみなさんも考えをお寄せください。(澤田康彦)

これを読み、澤田さん宛てに返事を書きました。 それについては稿を改めて記します。(続く)