昔、アメリカで製造された車は金曜日出荷のものは不良品が多い、という話を聞いたことがありました。

それは週末の夕方、仕事時間が終わると、ねじ止めが途中でもそこでやめて帰ってしまうからだとか。

まあ、これは日米の違いを笑ったジョークなんだと思いますが、

日本人は、就業時間が終わっても、いまやりかけの仕事をキチッとやり終えて

最後の点検をしてから帰るでしょう。

そうじゃないと、なんか気持ちがすっきりしないから。

もうちょっとで終わるならやり終えて、その始末をしてから帰りたい。

これが日本の「労働」に対する感覚であり、もしかしたら世界で最高評価を得ている日本品質の源なのかもしれません。

仕事には、見えないところに脈々と受け継がれる日本人の美徳やら、その人の生き方が現れるのであります。

残業が常態化して、命に代えても仕事に食らいついて、最後には体を壊したり死んだりというのは異常ですが、

仕事って単純にタイムカードでは測れないときもあるわけで、

本気で仕事にとっくんでいるときは、時間なんて関係なくなってることもあるのです。

そこまで打ち込める仕事に出会えることは、ある意味幸せなことなのかもしれませんが

出版の仕事を30年もしてくると、今までに何回かそういう体験があります。

そのときは著者以上に著者の気持ちがわかる。

取材インタビューなどまとめていると、しゃべった言葉の意味が音として記録されている言葉を超えて心に響いてくることがあり、

それを文章にまとめて著者に見てもらうと

語った言葉とはまるで違うのだけれど、「そうそう、こういうことだよ~」と言われたりします。

よい取材ができるかどうかが勝負です。

そのいい取材とは……。

ほぼ無駄話しかしていないようにみえる。かもしれません。

でも、相手の大事にしている気持ちの縁に、ちょっとでも触れたい。

私はこう思った、こう感じた…そういう話から、心の核心にとどく言葉を質問として投げかけられるかどうか。

そんなことをしているのです。取材の間。

文字に起こせばおなじ「そうなんだよね~」という言葉であっても

取材したときの表情や雰囲気のなかに、あきらめの気持ちがあるのか、喜びの気持ちがあるのかで全く違ってくる。

それを感じ取れるアンテナが立っているかどうかなんです。

人間はそんなに簡単に本音を語りません。

もしかしたら自分でも気が付いていないことだってある。

そこに寄り添い、形のない気持ちに言葉を与え、会ったこともない人に伝えていく「本」を作る。

そして、作った本を時間をかけて届けていく。

それが私が考える出版の仕事です。

いま、信級カンパニーで生まれ故郷の限界集落にも挑んでいますが、

キャッチフレーズは「限界集落で人・もの・ことを編集する」です。

行政から忘れ去られ、若者たちが去っていく村で、そこに暮らす人たちがどんな思いで生きているのか。

ある種のあきらめや、未来への悲観、そして開き直り……いろんな複雑な気持ちを、老いた背中に背負って生きている。

そういう気持ちに共感し、汲み取り、寄り添っていけるのか。

出版でいつも考え、何よりも大事にしてきた人間としての在り方が問われています。

本づくりも村づくりもおんなじです。

「働き方改革」は労働者にとって大事かもしれない。

でも、働くことの原点に「生き方」ってのもあるんだ、と思うのです。

お金や時間で測れない、とても大事なものが「働く」ということのなかには含まれている。

この間、みんなでのぶしなカンパニーのトイレの壁塗りをやって

夕方ギリギリに、13袋のインスタントモルタルを使い切って塗り終えたとき

全身バリバリながら、なんともいえない爽快感に満たされました。

みんなでやり遂げた喜び。がんばってその日のうちに作業を終えた達成感。

トイレ外壁、無骨ながらも、なんとなく素敵に見えなくもない、喜び。

忘れかけてた「働く喜び」が、体を通して蘇ってきた感じでした。

働くってすばらしい!

私はたぶん、古い時代の人間ですが、若い人たち一度は無我夢中で仕事してみないと ダメだと思います。

時間とかお金とか関係なく、一心不乱にやってみるときも必要です。

そういうときがないと、本当の仕事の醍醐味を味わうことはできません。

仕事のむこうに「人間」がいる。

一生懸命やってると、共感できる仲間がその先に必ずいてくれる。

その出会いこそが人生の宝物です。

そんなこと考えてる昭和世代のおばちゃんでありました。

さてっ仕事すっかな~!
 


のぶしなカンパニーの第2シーズンが動き始めています。

今年は、厨房をちゃんとして、食堂できるお店にしたい。

毎日とはいかないけれど週末は食堂として、ワンデーシェフ的にいろいろな人に料理人になってもらって

いろんな食事を提供していけたら、と。

それと同時に、東京に信級商品、信級情報の発信基地を作って、都会と村をつないでいきたい。

お店を持つなんてとても無理なので、どなたかのお店の軒下をちょこっとお借りして

ど田舎のぶしなの物品を知っていただけたらと考えています。

すでに信級の厨房工事が始まっており、薪ストーブのイノシシ君を炊きながら、棟梁やすみ君とまほちゃんが工事をしてくれています。

先週2日、工事に先立って、みんなで行って片付けと柱や梁のタワシと雑巾による洗浄をしてきました。

例によって守り神のチカオさんが来てくれたり、わんこのシェーン君連れて石坂さんが来てくれたり、

西川さんがおやつを差し入れ、電子ピアノを持ってきて弾いてってくれ、

オールマイティーの助っ人エージローアニキが電気配線などをチェックにきてくれ

途中、カナタの加藤君がいつものように裸足で顔出してくれ

いよいよこれから始まるんだな~という気配が満ち満ちてきたのでありました。

炭焼きやってるチカオさんが、古材など家を壊した時の古い材を炭焼き用にストックしているなかから

カウンターの柱になりそうな材を提供してくれました。

石坂さんは自分が長者山から切ってもらってきた杉の15センチ以上もの厚さの一枚板を

「これ、使えばいいよ。やる」と言ってくれ、その板はカウンターにすることになりました。

そして大きな冷凍ストッカーを開けて「肉もってくか?」と

シカの前足、シカのハツ、イノシシのバラなどをゴロンゴロンと分けてくれて、

もう、お金に換算したらどんだけだ~というようなものを無料でいただいてしまいました。

なんというありがたき幸せでしょう!

地元のぶしなのみなさんに素晴らしい資源を分けていただきながら、

ポンコツ精米所跡の小屋がちょっとずつ「南仏の納屋」風の店になり始めています。

さあ、どうなることでしょう!

………   ………    ………

昨日、長野県の生活改良普及員の草分けとして活躍された竹堤さんの本の座談会で、

昔いっしょに地域でがんばってきた仲間に集まってもらいました。

座談会はとても興味深く、また中身が濃くて笑える内容でしたが、

最後に、未来に向かって、これからの農村はどうなっていくのか、というテーマで

元阿智村の村長であった岡庭さんが「田園回帰の時代になってきた」という話をされました。

阿智村にジャズミュージシャンでサックス奏者の方が暮らしているそうですが、その方はみょうがをいっぱい植えてて、

収穫の時期にはたくさんの仲間が集まって、そのみょうがを収穫して食べたりして楽しんでいくそうです。

こんな素晴らしいところはない、と言ってたくさんの人が集まってくる。

「村に仕事がないからダメだ、とか店がないからダメだ、という時代じゃないんです。そういう金偏の豊かさじゃなく、心の豊かさを求める人が確実に増えている。それは全員じゃないけど、10人のうち一人、100人のうち10人。そのぐらいでいいんです」

そう発言されて、一同深くうなづいてしまったのです。

漬物のつけ方とか、炭焼きの仕方とか、鶏を丸ごと食べる方法とか、味噌の作り方とか……さまざまな生活の中の伝承が途絶えつつあるいまこそ、

70代の、戦後の何もない農村を引っ張ってきた人たちの存在が大事なんだ、と。

限界集落のぶしなには、水道も来ていません。もちろん下水道なんてくる気配なし。

長野市になって同じ税金払ってるのに、水道引こうなんて考えてくれもしません。

この不公平に何度も腹が立ったけど、でも、そのことが今となっては恵みなのかもしれないと考えるようになりました。

ビリっけつの信級。いいじゃん!!

行政も、企業も、誰からも忘れられ置き去りにされた村だからこそ守られているものがあるんです。

ビリっけつは、ある意味の最先端なんです。

子どもが素っ裸で走っていても安心。みんなが知ってる子どもだから、誰かしら声をかけてくれるし、危ないことなんてなんもありません。

みんな顔見知りだから、しばらく顔見ないと、あの人どうしてる、この人はあそこにいた、と秘密がありません。

自販機もお店もないから、お財布もってなくても暮らしていけます。

都会では考えられない自由と見守りが自然にある豊かさ。

だから、この限界集落信級には「ここに住みたい」という若い移住者がポツポツと増えてきているのであります。

最先端のビジネスの勝ち負けレースを勝ち抜いてグローバルに生きていくのもいいかもしれないけど

ビリっけつから競争社会を笑いつつ、みんなのできることを持ち寄ってささやかながらも心豊かな生活空間をつくっていくのも

これからの未来、ありなんじゃないか、と思うのです。

水道引いてくれなく たって、下水道なくたって、巡回バスも減らされて、公共サービスの稀薄地帯になったってかまわない。

過疎の村には現代社会で取り戻そうとしたら大変な時間とお金がかかる自然や人が安心して生きてくための環境があります。

何もない信級、生き残っていける気がしてきました!

今年の「のぶしなカンパニー」、世の中の荒波に漕ぎ出しだ~~~!!


また、今年も3.11が近づいてきました。

思えばあの時、テレビからCMが消え、海辺から町が消え、何も仕事が手につかないほどのショックでした。

あれから6年。

地震も津波も原発事故も、世の中からは、すでに歴史の1ページになったかのように、過去の出来事にされています。

2020年の東京オリンピックは復興五輪だそうです。

震災からこんなにも復興して発展しているんだ、ということを世界にアピールするみたい。

振り向いていちゃいけない。未来志向で行こう!そんな感じで、マイナスなことは伝えていかないことにしているみたいな日本です。

でも……いいのかなあ。そんなに未来未来って過去の傷から目をそらして。

福島第一原発では、予想を超えた危険な放射能が今も垂れ流されており、

廃炉に向けての作業計画も、具体的な目途さえたっていないという厳しい状況下にあります。

危険な現場の作業を行うのはロボット君。

人間だったら速攻で死んでしまうような強い放射能が充満するなかで、作業してくれるロボット。

その胸にはTOSHIBAの文字が書かれています。

原発事業の最先端を走ってきたTOSHIBA。

世界の原発建設でも、その高い技術を発揮して「安全な」原発を次々と建設していくはずでした。

3.11までは……。

しかし、3.11で、原発に対する世界の考え方は大きく変わりました。

原発はひとたび事故が起きれば大変な被害になる。

しかも、廃炉にすることができない。トイレのないマンションと言われています。

3.11以降はアメリカの原発建設でも、厳しい安全基準が設けられ、それがTOSHIBAの赤字の原因となっていったそうです。

原発から降りる国も出てきました。

もはや原発の時代は終わったのであります。

放射能まみれの壊れた原発の中で動くTOSHIBAのロボットが、泣きながら働いているように見えるのは私だけでしょうか。

私の大好きなBSの番組「イタリアの小さな村」は、TOSHIBAがスポンサーです。

もしスポンサーが潰れたら番組もなくなってしまうんじゃないかと個人的にはとっても気がかりです。

日本を代表する一流企業が直面した崖っぷちは、そのまま日本の姿と重なってくるのであります。

……………

そしてトランプさんのアメリカ。

もはやアメリカは世界のリーダー的立場を自ら降り、ただの自分勝手な国に成り下がってしまいました。

温暖化なんてでっち上げだといい、あれだけ苦労してやっとまとまったパリ協定からの離脱を表明。

アメリカ大使館をエルサレムにもっていくというし、

テロ支援国家とかいってイスラム教の7カ国の人々を、永住権持ってる人まで空港で締め出し、

メキシコとの国境に壁を作り、TPPも離脱して二国間で協定を結ぶそう。

あの、民主的で自由でかっこよかったアメリカは、ころころころと転げ落ち、あっという間に 「ならず者国家」になってしまいました。

「昔ね、世界中から集まってきた人が平等に人権を与えられて、チャレンジすれば誰にでも成功のチャンスがあるアメリカという自由の国があったんだよ」

なんて語る時代がくるんじゃないでしょうか。

そんななか北朝鮮。

日本のディズニーランドにひょっこりやってきて本国に送り返された金正男くんは、

どこか「ケーキやけんちゃん 」のなれの果てみたいな、憎めない雰囲気を醸し出していました。

その正男君が、弟に殺された。しかも「毒針」で。

このITの時代に、まるで必殺仕事人のような手口で殺されるなんてあり得るのですね。

ある意味すごい現実を見せつけられました。

まずい奴は消される時代、必殺飛び道具は、かんざしか、三味線の弦か、畳針か……!

過去何度も廃案になった戦前の治安維持法をもじったような共謀罪も

「この法律がなければ東京オリンピックが開けない」ということで国会を通っていくのではないでしょうか。

まるで国民を脅しているような言い方をしていますが、

この法律なくても十分オリンピックはできるそうです。

なのにこのタイミングでこの法案を出してくるところになにか別の狙いがあるのではないか、と思ってしまいます。

福島第一原発は廃炉のめどもたってなく、TOSHIBAも存亡の危機でもあるし、

アメリカも凋落の道を転げ落ちて、北朝鮮はファシズム国家として無軌道化しているし、

オリンピックなんてやってる場合じゃないんじゃない?

中学高校と水泳部だった私としては、スポーツなんでも大好きで、

テニスもサッカーも野球もスケートもバレーも重量挙げも高飛び込みも駅伝も体操も、見るのが大好きです。

一流のアスリートが本気になって競い合う世界はどんなドラマより感動ものだと思ってます。

それだけに、そういうスポーツをビジネスや政治に利用するのが許せない。

もっと純粋にスポーツを楽しむことはできないのでしょうか。

……とまあ、日々いろいろとカモや周平相手に吠えたり語ったりしながら、2017年の2月が過ぎてゆくのでありました~。

明日、世界がどうなるかわかんない今日ではありますが

われらは春オープンの「のぶしな食堂」の工事着工に向けて全力準備中。

限界集落ど真ん中から、時代遅れの人間たちみんなで、年寄りや昔や遅れたもの大事にして

人間の居場所をつくるんだ~~い!!

 



なんだかいつの間にかどんどん人間が不要の世の中になってきています。

駅の改札だって東京行けばスイカやスマホをかざして「ピッ、ピッ」と通っていくし、

高速道路に乗る時もETCで「ピッ」と入って「ピッ」と降りるだけ。

そこに「カチャカチャ」とリズミカルに切符を切っていく駅員さんのハサミさばきも要らないし、切符も要らない。

自動車工場だって、いまやほとんどの作業がロボットがやっております。

いつの間にやらそんな近未来が当たり前になっちゃった。

Amazonでは、近い将来、人工知能を搭載したロボットが商品の選び出しから発送までをやるようになるそうで

そのときに不要になる社員のために別の職業につくための研修をさせているそうです。

商品によっては配達に片道だけ飛ぶドローンを使うことも考えられており、すでのプロジェクトが立ち上がっているとか。

高齢者介護の現場では、人間よりやさしくて技術レベルも高い介護用の人工知能を搭載したロボットが実用化に向けてスタンバイ。

「純子さんおはよう。よく眠れたました?」なんて語りかけてくれる、人間よりずっと気配りのあるロボットも出てきそう。

もう加速度的に、右肩上がりの勢いで、人工知能がヒタヒタとすぐそこまで来ているのです。

そういう人工知能の開発に国はいっぱいお金を出しているんです。

でも、最終的に人間を片付けてしまうような機械を人間がっているわけで……。

………これが文明というものなのでしょうか。

いまや手の指の間にICチップを埋め込んでおくと

手を近づけるだけでドアのカギが開いたり、エアコンのスイッチが入ったり、パソコンが立ち上がったり…みたいなこともできるようになってるそうで、

そのICチップを頭に埋め込めば、もういろんなことを暗記して覚えるなんていうことも要らなくなるんだそうです。

全部ICチップに必要な知識や情報が入っているからです。

よくわからないけれど、人間の脳の中で、もともとの自分の脳とICチップ内の情報がコラボして教えてくれる。

「いいくにつくろう鎌倉幕府…1192年」なんておぼえなくったって良いのであります。

さあ、そうなったとき人間はどうする??

人工知能に環境を汚すものを駆除しろ、と指令を出したりしたら

地球環境にとってもっとも悪影響をもたらしている「人間」を駆除する作業に入るかもしれません。

ブラックジョークのような話ですが、冗談とも言えないところが恐ろしい。

この話をさっきまでしていたのが銀行マンだったのですが、彼は

「銀行だって人間が要らない時代が来ますよ」と言ってました。

ネットで買って、カードで決済、知らないうちに口座から引き落ちてお買い物ができるんだったら

もう現金だっていらないわけです。

自動販売機も、コンビニの買い物もスマホがあればお金なんてもってなくても良いのです。

お財布を持って歩く必要がないのであります。

それがもはや現実になっている……あな恐ろしや。

限界集落・信級(のぶしな)の人々もお財布なんて持って歩いてません!

だってお店がないんだもん!

あはははは……!人工知能なんてカンケーない!!

そしてまた日本の愚かなことに、科学技術の軍事利用の研究をしているところには多額の研究費を出すという方針を打ち出しています。

「科学をして人に奉仕する 手だてとなしたまえ」

山尾三省が詠った言葉が、いまさらのように降ってきます。

科学技術に携わる人間こそ、倫理や哲学、そして人間というものについて学ぶべきなのですが、

悲しいことにそういうことを判断できるクオリティの高い科学者がとても少ないという現実。

人間は愚かな動物です。

失敗をする。

でも、悲しみや失敗から学び、分けあってみんなが共に生きていける世界を作り出せるのも人間なのだと思うのです。

人間だけにできることは何なのか。

自然の近くで、自然の力を少しだけ借りながら、他の生物たちと環境を分けあって生きていく。

生かされて生きるという謙虚さが、いま人類に最も求められていることなのかもしれません。

そう考えると、現代の便利な(?)社会から隔絶され、取り残されたように見える限界集落・信級にこそ

未来を生き延びるための知恵が隠されているように思えなくもないわけで……。

ブラック企業と言われる一流企業で身を削って人生を仕事に捧げている人や

人工知能ちゃんたちにも、一度、信級にきてもらったらいいかもな、なんて思うわけです。

朝になったらお日様とともに起き、自分の作った米でご飯を炊いて、自分の作った味噌と庭先の畑で摘んできた菜っ葉でみそ汁を作り、

土を耕して働き、お昼食べたら昼寝して、そのあとは日が暮れるまで農作業。

夏はセミの声を聴き、秋には日に日に色づく山の紅葉を眺めながら

湧き水を引いてきて飲み、ときどきみんなで会合やって、文句言ったり言われたりして、

そんな風に暮らしている人には、かなわないんです。

……………

福島第一原発から今もなお漏れ続けている想定をはるかに超える放射能をどうするの!

辺野古の海の前で、あんなにたくさんの人が嫌だ、守ってくれ、と言っている海を軍事のために埋め立てて、どんな平和を手にするの!

そういうことと、人工知能に向かってまっしぐらに進んでいく今の流れが

深いところでつながっているように見えるのです。

わしらは信級から考えていく。

人工知能ちゃん も一度来てみてみ!


お正月やって、ばば達と温泉に行き、大雪にひれ伏し、全行程2000㎞の研修旅行に行って来たら

1月が終わってしまいました。

あっという間の1月。風と共に去ってしまった1月。

でも、初場所で御嶽海が快進撃だったし、稀勢の里が横綱になったから良いこともあったのでありました。

トランプさんも大統領になって、バンバン大統領令にサインしまくってる…。

これが歴史的に見てどういうことになっていくのかわかりませんが

そんな意味では大きな意味のある1月だったのかもしれません。

……………

しかし、出版社を20年以上もやってきて、こんなに本が売れない時代になったのかとびっくりします。

もう笑っちゃうぐらい。

これじゃあ書店だってつぶれるわな~と思います。

情報はもはやインターネットをひっぱればいいし、読みたい本がわかっていればAmazonでポチッとすれば夜中でも買える。

自分のことを振り返ってみても、もはや買い物行動が以前とはまるで違ってきているのです。

良くも悪くも、アメリカの大統領がツイッターでコメントを出す時代になっちゃったんであります。

そういうことをまざまざと肌で感じた昨年でありました。

そんななか、不思議なことに本を作りたい人は減ってない。

同業他社が自主廃業したり、つぶれたりしていくなかで、小さいがゆえに残ってしまったオフィスエムには

「本を作りたいんだけど相談に乗ってほしい」という人がたくさん来ます。

いわゆる自費出版希望の方 。

毎月書き出している仕事リストに自費出版の仕事が増え続けているのであります。

この現象、いったいどういうこと?

なにもかもがバーチャルな、そぞろむなしい関係になってきている現代にあって

泡のように消えていかない、リアルに目の前に存在する「本」というものが、違った意味をもってきているのかな、なんて思います。

まあ、「最後の桶屋」として、オフィスエムも本づくりを続けているわけでございます。

……………

上千歳町に引っ越してきて、このポンコツビルをリノベしながらブックカフェやらギャラリーやらをやってきて

昨年はとうとう限界集落で「のぶしなカンパニー」という ものまで始めてしまったわれら。

もう今では何屋と一口では言えない業態になってまいりました。

こうやってガラパゴス島のトカゲのごとく進化と退化を繰り返しながら、

激変する世の中をアプアプと泳いでいる泡のようなわれらではありますが、

必死で生き残るべく日夜戦っているのでございます。

もはや「出版もできる〇〇屋」みたいな感じですが、それでいいのだ!と思える今日この頃です。

個人であっても、1つだけでなく2足も3足もワラジを履きながら、多面的に生きていく 時代になってきたのかな、と思います。

のぶしなカンパニーも4月からは2年目。

今年はいよいよ「のぶしな食堂」を開店し、さまざまなコミュニティビジネス、体験塾なども展開していく予定で

ただいま猛然と準備にむかっておりまっす!!!

われらとて限界集落のぶしなと同じ、毎日が崖っぷちです。

そんなこと言えば日本だって崖っぷち、アメリカだって崖っぷち、もはや世界が崖っぷちの時代に突入しているのかも。

だからこそ、この時代を笑いながら生き抜いて、新しい時代の錠前を開けていきたいのであります。

というわけで、2月は計画の一歩を踏み出します。

コンバット研修の模様は、パワポにまとめてカモちゃんが発表する予定ですのでお楽しみに!

がんばれ!御嶽海!がんばれ稀勢の里!

そして……がんばれ!われら!

2月も「どすこい!」。まるで相撲部屋のごとくなってまいりました~!


 


 アメリカ大統領が誰であれ、それはアメリカの国民が選ぶことなのでどうこう言える立場ではありませんが、

オバマさんの最後の演説と、トランプ次期大統領の初めての記者会見を見て、

やっぱりトランプさんは大統領になっちゃいけない人だったんじゃないかな~と思いました。

どういう国にしていきたいのか、どうあるべきなのか、

「そうだよな~」と胸の深いところに沁みてくるような言葉は、悲しいことにトランプさんからは聞かれませんでした。

それどころか、自分を批判するマスコミをバッシングし、

その前にはメリルストリープのスピーチにツイッターで即コメントし「過大評価されている女優」という

大統領にあるまじき態度でメリルさんも批判。

メキシコに建設予定の自動車工場を権力で阻止し、

去りゆくオバマさんに対しても批判ばかり……。

人間としてあまりにも情けなく、目を覆うばかりです。

こういう人が核のスイッチを握るってどうなんでしょうか。

………………

1月もすでに3分の1が過ぎました。

昨日は信級で、今年ののぶしなを一緒に盛り上げてくれる地元の人たちとストーブ囲んでいろんなことを話してきました。

4月から2期目を迎えるのぶしなカンパニーは、地元の商品を総ざらいして1年間12か月のラインナップを整えたい。

ホームページももうちょっとイキイキと稼働できるものにして、お買い物しやすく、おもしろくしていきたいと思っています。

そして、去年の秋にやっとこプレオープンまでこぎつけたカンパニー拠点を

今年は厨房を中心に整備して、保健所の許可も取って、お茶やコーヒー、定食などが楽しめる店にしていきたい。

そこに立ちはだかるのが、またしても「水の壁」であります。

水道が来ていない信級ではどの家もそれぞれに湧水を引いているのですが、飲食店をやるにはその水では保健所の許可がもらえないのです。

水を提出して検査しもらうにも数万円、そして提出しても塩素などの薬品が入っていることが求められるので

湧水では営業許可が得られないのです。

でも、昨年の秋に松代の病院に入院してた信級のチカオさんの奥さんは、

「病院の水道水が薬臭くて飲めなくて、毎日うちから汲んできてもらってたんだよ」と言ってました。

ずっと湧水だけを飲んできた地元の人は、消毒された水道の水が飲めないんです。

いくら保健所が消毒しろと言っても、村の人たちが飲めないような水でお茶やコーヒー売っても意味がありません。

できたら信級のみんなが飲んでる、そしてカンパニーでも引いている村のおいしい湧水で飲食店の許可を通したい。

さあどうしたもんじゃろ~。

今年も新年からいきなりの「壁」でございます。

……………

昨日は、カンパニーの表に積んである、玉江おばちゃんが初雪の日に積んでってくれたデカい薪を見て

「いっくらなんでも、おめえらこんなでっかい薪焚いてるだかや~。太すぎるじゃねえか~」

と坂井という集落の一郎さんが、軽トラックでアメリカ製の油圧式薪割機をひっぱってきてくれて

ぶおお~ん、バリバリバリ~と、20分くらいの時間で一気に割っていってくれました。

まあ、早い早い…!!

あっという間に太かった楢の薪が適度な太さになり、また積んでみたら量まで増えた感じになりました。

ありがたさの極みであります。

そうこうしていると、いつも鹿やイノシシの肉を分けてくれる石坂さんが通りかかり、

車の窓を開けて「おお~」とご挨拶。

「あ~温泉入ってきたの?シェーンちゃんは? そうそう、今年さあ鹿肉で燻製やりたいって話してたんだけどさ~」

「いいよ。こないだの肉そっくりあるわ」

もうストッカーに入りきらない鹿の肉。

1月2日の新年会の日にも、解体したばかりでホヤホヤと湯気のあがってる肉をバケツ3つ分も軽トラにのっけて通ってたっけ。

燻製できたら食堂で出せるかな。わ~。

そしてしばらくしてたら

「この栗の木切ってさ、なめ茸の菌うえればいいじゃん。日陰に置いとけばビッチり出るよ」

「いいですね~!」

そんなこともやれる気がする。

そして、チカオさんから炭焼きの窯のつき方から教わる炭焼講習会 もやりたい。

広範囲に参加者を募集すれば、後継者もその中から出てくるかもしれない。

みんなで真っ黒な顔になって炭焼きしたら楽しいだろうな~。

……………

壁もあるけど夢もある。

限界集落はやろうと思えば、面白いことがすぐできるのです。

今年もいよいよ本格稼働!

カモの新年の抱負は「筋を通す」、周平の抱負は「仕事を作り出す」だそうです。

私の抱負は………「壁をみんなでぶち壊す」ってとこかな?

 

進むところまたもや壁だらけの今年ではありますが、なんとかへこたれずにやっていきたいと思います。

オフィスエム、のぶしなカンパニー、そしてワタクシメを本年もどうぞよろしくお願いします。

 

 

 


12月24日。

小雪舞う寒空のなか、のぶしなカンパニーで不肖ワタクシめがそば打ちました。

思えば今年春の長者山林業体験の時、急に水が出なくなって、

関口さんがそば作りの一式を持って行ったのにできなくなって、あの時からずっと

「おい、そば打つじゃねえか…」と折に触れては 関口さんから言われていて

「いいですねえ、今度みんなが集まるときにやりますかね」とか調子よく受け答えながら

とうとう年末に来てしまい、今年の約束を果たさないといけないな~と、重い腰を上げたのでありました。

関口さんは、信級で一番標高の高い「長者」集落の最後の民。

私が生まれた「林」集落も山の上で、下からの道をたどると別のコースなのですが、

山の上に行けば山道で意外と近いので、山の上は上でけっこうご近所なのであります。

まあ、人呼んで信級の山岳民族。

さすがに今は、「中村」という下の集落に移り住んできていますが、

まだ長者には畑があり、その標高の高いところで関口さんは蕎麦も作っているのです。

関口さんは信級の人たちからも「信級の原住民」と言われています。

それだけ、信級のことは知ってるし、また故郷への想いも人一倍強い。

私たち「のぶしなカンパニー」は、関口さんちのはす向かいでもあり、

なにくれといつもお世話になっているのであります。

外から移り住んできた若い家族たちからも「ジジ」と慕われ、みんなの相談役にもなってくれています。

 そんなお世話になりっぱなしの原住民・関口さんとの約束を、なんとか今年のうちに果たしたい。

それで、24日のクリスマスイブの真昼間、そばを打つことにいたしました。

対して宣伝もしてないし、一体何人来てくれるかな…と思いつつ、初の蕎麦こね。

家から持参した母から譲ってもらった「こね鉢」に、関口さんが作った蕎麦の粉を1350g、

そこに強力粉をどんだけ入れればいいのか……ここ、けっこうキーポイントじゃん?と思いつつ

関口師匠に聞くと「うん、適当に入れとけ」。

「ええ~!適当って、だいたいどのぐらいなんですか?」

「そうだな~、袋が1キロ入りだから、3分の1も 入れとくか」

「………入れとくかって。そんなテキトーでいいんですか?」

「ええ、いいだ。めったこねろや」

ワイルドだわ~。

ハウスインハウスの床に新聞しいて、そこでちょっとずつ水加えながら粉を練って練って、なんとかひとまとめになったかな~。

というところで、信級では一家に一台あるという製麺機の登場です!

この機械がスーパーマルチで、電気も使わないアナログの機械ながら、のしから麺切まで全部できちゃう。

こぶし大に丸めたそば粉のこねた塊を、機械に通してクルクル回すと、ぺったんこになって出てきます。

これを2~3回繰り返すと、ペラペラな「一反もめん」みたいななめらかな 蕎麦のシートができあがります。

それができたら、次は手前の凸凹になってるローラーのところを通すと、これが細い蕎麦になって出てくるというわけ。

カンタンじゃ~ん!!

そうこうしているうちに、カモちゃん到着。

「かも、続きお願い。私はお湯わかす!」

といってると、山仕事なんでも隊の石坂アニキが、わんこのシェーン君と来店。

シェーン君、焦げ茶色のモコモコの毛のアメリカン・コッカスパニエル血統書付!まるで信級に似つかわしくない!

でも、石坂アニキの軽トラに乗っかって、山に行っては鹿やイノシシの捕獲にも立ち会う山の犬なのであります。

ついこの間の忘年会からシェーン君は私の親友なのであります。

「シェーン!よく来たね」というとしっぽフリフリでちぎれそうな大歓迎。うれしいですね~。

「ふきのとう、取ってきたからさ。それとこれ鹿の心臓食べる?あと鹿のあばらのとこの肉あるんだけどさ」

いやはや、12月のふきのとうなんて!!

きけば、ふきのとうは雪降る前に芽を出して、雪の下で広がっていくんだそうです。

「雪の下ってあったかいんだよ」

へええ~~~!雪の下はあったかいんだ。勉強になります!

ふきのとうは、さっそく天婦羅にしていただくことに。

そして鹿の心臓、でっか~い!!

「おっきいね~!」「うん、こんだけ心臓でかいんだから相当デカい鹿だよね」

鹿のバラは、これまた一頭からほんの少ししか取れない美味しい部位!

アニキ~いいんですか~!

シェーン君の親友になったらこんなに御馳走がついてきちゃいました。ラッキ~!!

次々と一流料亭あるいは一流レストランならとっておきの食材が届くなか、

地域おこし協力隊の浅野ファミリー来店!

「おお~いいとこきた!手伝ってくれる~?」と 大鍋で蕎麦ゆで開始。

そこへ植野君ファミリーが到着。3人の子供たちも来ました~!一挙に5人!

そうこうしていると、栃ノ木の達三さんがご馳走もって到着。

「こんなにいると思わなかったからさ~」とか言いながら、ピザやチキンやソーセージの差し入れ。

薪ストーブ「いのししくん」の上で、ピザを温め、ソーセージやチキンを温め、これもみんなで食べ食べ。

富山から信級に移住したいとやってきた清水さんも加わって、

なんとも賑々しい蕎麦の会となりました。

薪ストーブの周りでは、一時、軽トラの荷台に縛られてたシェーン君も連れてきていつものサミット。

「子どもの声が聞こえてるってのはいいねえ~」と達三アニキ。

いまや60過ぎのシニア世代ですが、若いころいろんなところでブイブイやってた石坂アニ、達三アニキの

バブル時代の武勇伝が始まって、これがまた「えええ~~!!」というようなことの連続で

長野で、大町で、いろんな悪い奴らとのきわどいエピソードが掘ればザクザク出てくるのでした。

……………

外は雪。

カンパニーの入口に、でっかいお松様が飾られて、新年を松用意もできました。

ジングルベルも、チャカチャカのライトもない、手打ちそばと鹿肉のクリスマス。

信級らしい素朴ながらも最高に贅沢な時間が流れていました。

来年は、もうちょっとこの小屋を整えて、ちゃんとしたお店にして、できたら毎日開店させたい。

どうなるか、やってみなければわからないことだらけだけど、

一生懸命こうやってみんなといっしょにやっていったらなんとなるだろ。

今年ももうちょっと。鹿肉で元気出してがんばってくど~!


 


この頃、大事な法案が対して審議もされないままスルスルと決められていきます。

最後、多数決になれば通るのは決まっているから無駄な時間などかけていられない、

とばかりに、あっという間に決められていく。

主役である国民はどうでもいいんだな、とむなしくなります。

まして、カジノ法案だって……。

ギャンブルっていうのは、負けた人から取り上げたお金で勝つ人が儲かるわけで

それって、いくら経済効果だ雇用の創出だといっても

所詮はまっとうなお金じゃないのであります。

額に汗して働いて、その対価としてのお金をいただく。

それがまっとうなお金の稼ぎ方なんじゃないでしょうか。

自由主義経済もいまではエスカレートしすぎて

お金を儲けることが単なるマネーゲームになってしまっています。

まじめに働いてまともなお金を稼いでいるだけじゃ生活していけない。

上手にお金を転がして、働いてなくても右から左にお金を動かすだけで

何百万も儲けちゃったりするのって、もうギャンブルなのかもしれません。

もっと未来を生きる子供たちに胸を張って言えるような大人社会になってほしい。

なんでもかんでも勝手に言い出して勝手に決めて、

TPPだってアメリカが抜けたいま、何の意味があるのでしょうか。

国会中継見てると、安倍さんの野党を小ばかにした態度に腹がたってきます。

オリンピックの施設建設でも、なにがなんでも施設を建てたいんだな~というのが

見え見えだけど、長野オリンピックやってわかるように

地元には大変な金額の負の遺産が残されるのです。

それに、なんでもかんでも「経済効果」ということばかり最初に言うのが

あまりにも人間としてあさましい。

なんでもかんでもお金、お金、お金…。

お金のためなら故郷も売る、未来も売る、魂も売る。

そうやって得たお金でつくった国で、子供たちはどんな夢を描くのでしょうか。

いったいこの国はどこまで堕ちてゆくのか、不安になります。

やっぱり人は人のために生きたい動物なんだと思います。

大事なのはお金じゃない。愛なんです。

今年一年、過疎の信級の人たちと関わって、

ほんとうに大事なものはお金じゃ買えない、ということがよくわかりました。

18日はしめ縄づくりを信級のみんなと公民館でやる予定です。

今年とった稲の藁を持ち寄って、手にツバキをかけておしめを綯う。

松もいっしょに縛って、玄関を飾り、新しき歳を迎えます。

日本の豊かさはこういう営みなんです。

目に見えないもの、想いとか、祈りとか、願いとか…そういうもののなかに

昔から変わらない大事なものが生きている、と思うのです。

平和憲法のもと、南スーダンの危険なところに武器もって自衛隊が出ていってる矛盾。

 地域の活性化と経済効果のためにカジノもやる。

どう見ても不良品のオスプレイ大量に仕入れて、墜落しても「不時着」とうそついて、

飛鳥容疑者をトップニュースで取り上げて

トランプさんにゴマすりに行って、オバマさんにもおべっか使って……。

なんか変じゃないですか?

国民がこの国の主人公なんだってことを、あんまりにもないがしろにしているのに

暴動一つ起きない日本。

内側から人間が壊れかけているような気がするのです。

今年ももうすぐおしまい。

ラストスパートの中、街はクリスマスムードです。

こんな年の瀬ぐらい、愛を語りたい。

大事なのはやっぱり愛だろ。

…………

こんな時に、パソコンが壊れ、春に買っておいた持ち運び用のノートパソコンで原稿書いてる年の暮れです。

愛だよな~。愛ある生き方をしたいな~。

 

 

 

 


イギリスがEUを離脱し、アメリカではトランプが大統領になり、

韓国では大統領があんなことになり、ヨーロッパでも移民排斥を叫ぶ政党が結構な支持を集めている。

世の中は確実にぶっ壊れ始めています。

人間は、歴史から何も学べない動物なんだな~と実感します。

お金をいっぱい刷って、みせかけの好景気を作り出そうとしたアベノミクスも

未来の膨大な借金を抱えたまま、ちっとも個人消費が上向きません。

そりゃそうだ。

安心して子どもも産めない、長生きもできないこの国で、

どうやって未来に希望を持てっていうのでしょうか。

大きなお金は使えないです。

TPPもアメリカは離脱を表明、プーチンも北方領土を無視。

そこへもってきてカジノ法案がスルスルッと通ってしまう。

これでも支持率が高い日本て、本当に理解が出来ません。

まあ、世界全体が行き詰まっているし、どの国も大きな鬱憤を抱えていて、

その行き場のないストレスのはけ口を求めるように、過激な政党、差別的暴言を平気で吐く候補者を選んでいく。

これって、「いつか来た道」なんじゃないのかな~と思います。

これから国は、世界は、滅びの道へと加速度的に突き進んで行くのではないか、と絶望的な気持ちになります。

……………

そんななか、われらは信級(のぶしな)に小さな希望を見つけ出しております。

おととい、私の当番で、のぶしなカンパニーをオープンしていたら、

地域おこし協力隊としてやってきて、奥さんと子どもちゃんとで信級に暮らし始めた浅野君がやってきました。

9日に、ご近所の七二会(なにあい)地区のみなさんが信級に視察に来られるということで、

そのレジュメをもって来てくれたのですが、そのまま薪ストーブの火をいじりながら、しばらくしゃべって行きました。

「そういえばさあ、浅野君、お米ってたくさん獲れたの?」と聞くと

「それが…たくさん収穫できたんですよ~!」

「へえ~。よかったね~。美味しい?」

「めちゃくちゃ美味しいんです!もうご飯だけで食べられる。うち、いま奥さんと僕とで1食で3合 炊いて食べてるんですよ~。昔の自分からは考えられないですよ!」

一食で3合食べる夫婦って、現代ではちょっとお目にかかれません。

山盛りでお茶碗三杯は食べちゃうそうです。

そして、植野君と共同でつくった大豆もめちゃくちゃたくさん収穫できたそうで、

味噌作ったり、しょうゆつくったりする予定だと。

「しょうゆ豆も作ってよ」

「いいですね~。どっか加工してくれるところあるみたいなんで調べてみますね」

しょうゆ豆できたらめっちゃうれしい!

おいしいお米と、自分で作った大豆から作った味噌、しょうゆ。

野菜も畑で作って、目の前で収穫。

「浅野君みたいな生活いいな~。それってとっても豊かなことだよね」というと

「そうですよね~。なんか、幸せです」と浅野君。

世界経済がぶっ壊れようが、隣の国の大統領が誰になろうが関係ありません。

そのぐらいに農業はゆるぎないのであります。

11月の木枯らしのなか、浅野家の長男坊こう君は、長靴に素っ裸で、ちんちん出しっぱなしで畑を走りまわってました。

まるで子犬みたいに。

その光景がなんとも微笑ましくて、いま、こんなふうにちびっ子が走り回れる町ってないよな~と思いました。

食べ物を作って、それを自分で食べる。

肉は、時々、村の猟をやってる人から、鹿肉とか猪肉とかをいただくぐらいで十分。

こんな豊かな生活を、戦後の日本はやすやすと手放してしまいました。

それで豊かになれたのだろうか、と思うと、いったい豊かになるってなんだったんだろうな~と考え込んでしまいます。

北海道の鉄道、赤字だからという理由で、せっかく作った鉄道を廃止にしようとしています。

なんで~?

長野にリニア新幹線つくらなくてもいいから、その資金を北海道に回してもらえないでしょうか。

3兆円もかけてオリンピック開催しなくてもいいから、その3兆円を高齢者からお金を徴収しないために使えないでしょうか。

そんなことを考えるのは、私が経済の仕組みをまるでわかってない素人だからかもしれません。

でも、なんだか「信級」で私たちが始めたプロジェクトには、未来に生き残るためのヒントがいっぱいあるように思えるのです。

……………

というわけで、「のぶしなかんぱにー」では、来シーズンから、植野君たちが耕せなくなった田んぼを少し引き受けて

「練習田んぼ」を始めることにしました。

農作業は、みんなでやったら楽しいけれど、1人でやったら苦痛です。

だからみんなでやる!

米作りやったことない、という人たちが、教えてもらいながら米を作ってみようじゃないか、ということで、

あえてアナログな方法で、米作りの最も基本的なことから学びます。

産業の基本は第一次産業!農業・漁業・林業が基本ですから。

山の恵みに感謝しつつ、10年後、20年後の未来を想い、自然のリズムの中で

小さな命、終わり行く命が豊かに輝く、そんな村になっていけたら素敵だな~なんて夢想しつつ。

怒涛の12月を突っ走っていきまっす!!お~!!



明日から広島の福山で行われる「日本ライフステージング創造学会」に行ってきます。

なんと!ここで私が1時間の発表をすることになっちゃった~~!

よくわからないけれど、スポーツ振興による地域づくりを進めてきた「クラブリンクジャパン」のみなさんが

一昨年から立ち上げた学会で、高齢化時代に健康と地域の両方を振興していくためにどう取り組んでいくべきか、を研究していく学会のようです。

クラブリンクのみなさんとは、もう随分前に知り合いました。

柳井で、尾道で、竹原で、静岡で、熊本で……それぞれの地元で地域のために取り組んでる皆さんで、

まあ西日本の気風というか、ノリというか、

そういうものが、不思議と山国育ちの私とぴったんこなんであります。

「みんな海賊の子孫だからさ。あははは……!」という台詞も、あながち冗談ではないのです。

でも、やっていることはすごいんです。

地域の人たち0歳から亡くなるまでの人生全てに「健康に、豊かに生きる」ためのプログラムを提供し、

住民を元気にし、歩けなかった人を歩けるようにし、引きこもっていた人を外に出られるようにし、

結果として医療費を大幅に削減し、健康寿命を延ばしている。

そんなすっごい人たちの集まりなんです。

その学会で今回発表するのは女性ばかり4人。

尾道で空家の再生に10年以上も取り組んでいる「NPO法人空家再生プロジェクト」の豊田雅子さん、

大牟田市で高齢者が徘徊できるまちづくりに取り組んでいる「はやめ人情ネットワーク」の汐待律子さん、

千葉県流山市で子育て環境づくりに取り組んでいる「母になるなら流山」の方、

そしてワタクシ、限界集落信級に取り組んでいる「のぶしなカンパニー」寺島純子でございます。

みなさんの取組み、どれもこれも魅力的で、早く出会っていっぱい話したい気持ちがうずうずしています。

でも……60分の講演なんてやったことない!

いよいよ明日出発ですが、ギリギリまで周平君とパワーポイントによる資料づくり中。

コマ割のように、入れる写真を切り取って並べて編集していったら、

今年のカンパニーの出来事や、信級という地域のあらましが、あらためて見えてきて

「ああ、今年いろんなことやってきたよな~」と しみじみしてしまったのであります。

思えば、農協の建物片付けから始まって、その後、土台がダメと言われて落ち込み、

水をどこから引くかで壁にぶち当たり、

そんなこんなで、みすぼらしいながらも、秋になる頃プレオープン!

ほんと、笑っちゃうような七転び八起きで、なんとかここまでやってきたことが走馬灯のように蘇ってくるのであります。

このパワポ、とてもよくまとまったので、いつか、長野の仲間たちにも見てもらえる機会をつくりたいな~と思っているところです。

のぶしなカンパニーでも、忘年会などやるときに、壁にシーツ張って画像を映し出しながら、発表できたら大ウケだろうな~なんて。

というわけで、早くも今年を振り返ってしまいました。

本日は長野も積雪で冷え込み厳しく、街はどことなくひっそりしています。

学会の会場は最寄り駅は福山駅ですが、私がずっと行ってみたかった鞆の浦も意外と近そう。

崖の上のぽにょの舞台、ぶらっと歩いてみたい気持ちですが、そんな時間あるのかな~?

帰りには、倉敷でもっちにも会う予定だし、夜は間に合えば大学の俗研(民俗学研究会)の忘年会にも顔出したいところ。

雪の世界から瀬戸内へ、今年経験した時間をお土産に行ってまいります。

つくづく、この歳になって思うのは、人の本当の財産というのはお金では買えないものですね~。

カモはカンパニーへ水道の凍結防止帯の電源入れに行きました。

みんな、がんばれ~~~!!



Next Page »