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僕らはみんなハマってる

脳からみた快感と依存の論理
篠原菊紀/著

2002年4月1日発刊
四六判・204ページ
本体価格1,429円+税
ISBN4-900918-50-4 C0036

キャラクターデザイン:原田章生
装幀:酒井隆志

ケータイ、パチンコ、ブランド、仕事…
現代日本を覆う「ハマり」の世界。
癒やしの快感とハマりの謎を脳から解く

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★著者プロフィール

発掘あるある大事典、スパスパ人間学…で注目
シノハラ先生の本

あなたは、とっくにハマってる
ケータイ、パチンコ、ブランド、旅行、仕事……現代日本を覆う「ハマり」の世界。癒しの快感とハマりの謎を脳から解く。

この本はこんな方々におすすめです
(「イントロダクション」より)
□ 子どもや若者たちが、わけのわからないものに「ハマってる」ことが気になってしょうがない方、そこはかとない危険をお感じの方
□ ご自身の「はまり」が気になる方
□ 社会学っぽい切れ味がお好きな方、文芸批評っぽいテイストがお好きな方
□ 脳的解釈にハマっていらっしゃる方
□ もちろん、パチ好きな方
こういう方々は言うに及ばず、商品(サービスも含む)企画をやっている方、文化・価値創出産業への脱皮を目指す技術系企業人なんぞにも衝撃的な本だったりします。
(「あとがき」より)
「ハマり」が気になる方やパチンカー、パチンコ業界人は言うに及ばず、ビジネスマン、企画、商品開発、サービス業、工学系技術者、企業家、行政マン、政治家の「おいしいタネ本」・・・。

目次

イントロダクション●ケータイとパチンコの間には

第1章●「ハマり」のメカニズム
パチンコと脳内物質
常連は2倍気持ちいい?
「癒し」にハマる裏側に「ストレス」あり
ブランドに癒される脳
ホラーに癒される脳
慣れていく脳
刺激と折り合う脳
恋愛はハマりのモデル──ヒゲおやじ登場

第2章●「癒し」にハマる脳・「自分」にハマる脳
楽しさにからだもハマる
パチンコもからだを癒す!?
予測とともにやってくる快感
予測による快感から「自分ハマり」へ
マイ法則にハマる脳
ゾウのウンチでウンを変える?
好きこそものの上手なれ
からだ感覚と直観
「からだ」と「こころ」が「あたま」を回す
カンのいい人、わるい人
学びと癒しを組み込んだエコツーリズム
快感システムからみた商品サービス
脳システムから商品企画を考える

第3章●依存考
食事抜きを可能にする脳
あなたのパチンコ依存度をチェック!
あなたもきっと依存症!?
「ハマり」と「依存症」の境界線
カフカ『変身』にみる共依存

第4章●「ハマり」の遺伝子
快感にも遺伝子の影響がある
ドーパミン遺伝子で考える歌手G・H論
満足感に関わるセロトニン遺伝子
なぜか九州温泉旅行
旅によってストレスは低下する
旅をすると免疫力も増す

第5章●快感の未来
パチンコ市場の二極化
遺伝子マーケティングの可能性
感情を持ったマシンの登場
科学の進歩で未来はどうなる!?
子どものときの楽しい体験が大事
キャンプ活動と子どもの抑制力
教育も行政も商品

マンガ★海物語
作・原田章生

コラム★ヒゲおやじ
扁桃体と恋愛の二相
ひとめぼれの構造
恋と愛と三日坊主
「よいしょ」もひとつのテクニックじゃ
女性のカンのするどい理由
「三つ」という分け方は重要じゃ
パチプロは修行じゃ
「上達論」と「勝負論」でウザさをとらえろ!

Workshop for Students
脳汁と快感
奥深きハマりの世界
文学っぽい課題──ピクミン「愛のうた」
日本人の遺伝子特性とマーケティング
最後の課題──ググッと力を込めて

用語解説
あとがき

イントロダクション

ケータイとパチンコの間には

ケータイという「お部屋」

● A子17才。ケータイは高校に入ったとき、「最近はおかしい人も多いから……」と安心のために親から買ってもらった。それからメル友をいっぱいつくって300人ぐらいとメールをやっている。朝起きると「おはよう」とメールする。朝ごはんのメニューもメールする。学校につくまで20人ぐらいとメールする。夜、寝るときも枕もとにケータイを置く。いつでも出られるように。ケータイを忘れると、一日が不安で不安でたまらない。本当は一刻も早く取りに帰りたい。
● ときどき1日~1週間ぐらい外泊する。プチ家出っていうヤツ。親はケータイで連絡が取れるから別に心配していない。「とにかくケータイで連絡は入れるように」とだけ言われている。親とはとても仲良しだ。
● ケータイで知り合ったメル友にメールを打つのが楽しい。私のキャラは運動部の元気なキャプテン、ということにしてある。でも本当は運動なんて大キライだ。メールでならいろんな悩みも打ち明けられる。顔を見たことないし、どういう暮らしの人かも知らない。ウソの付き合いだと思うけど、それでいいと思っている。大事にしたい友達だ。
● 友だちの紹介でボーイフレンドができた。メールで「好きだぴょん」とか「今、何してる」とか、一日何回も連絡を取り合ってる。どこで何をしているか、そういうことがわからないととても不安になる。ケータイがつながらないとか、メールの返事がこないとか、そうなると浮気してるんじゃないか、ととても心配になって夜も眠れない。

携帯やメールが普及した今では、こういうのを読んで、エエッと驚く人、まったく理解できないという人はそんなにいないでしょう。
ある調査では、男性の方がケータイやメールを使う回数が多いそうですから、「いや~、実は俺もそう。ケータイがかかってこないと社会から見捨てられたようで孤独。メールを開いて着信がないと何となく不安。あの感じでしょう?」と思った方もいるでしょう。
ちょっと前の若者事情(ジジくさい言い方!)に詳しい方なら、ケータイを持ってデカイ声で話すコギャルを思い出し、「あの幼児性なら、さもありなん」。「いやいや、〈不安〉なんて表現が出てくる分、この娘たちは案外知的? 高度? おとな?」と思ったかもしれません。
あるいは、ケータイをいとおしげに見つめる様から、フロイト学派の解釈を思い起こし、赤子が母親の乳を吸う様を連想して、
「ケータイって乳児期の密着感? 母に抱かれるイメージ?」
「羊水に漂う胎児期の融合感覚? ほの明るい温浴のイメージ?」
「だから母子分離不安みたいなのが生じやすい?」
さらに史的理論付けを加えて、
「LDK概念が定着し、子ども部屋が生まれた高度成長期。真綿にくるまれたような至福のイメージが子どもの生活全体を覆い始めた。子宮内感覚の延長。『私のお部屋』の出現。
そして今、そのイメージは電波を介して時空を超え、僕らのコミュニケーション全体を覆い始めた。痛みの、苦しみの、成長の世界を侵食しつつ、なごみの、癒しの、反復の世界がどこまでも広がり続けてゆく。ゆるやかな反復。ここちよい反復。はまりの、なごみの世界」
な~んて、かっこいい解説を思いついた人もいるかもしれません。
どんな解説を施すにせよ、彼女たちは、ケータイの向こうに連なる彼女たちのコミュニケーションの世界やケータイそのものにはまり、そこでなごみ、癒されている。そのことはきっと確かです。そして、はまり、癒される彼女たちの脳や身体には、きっと何かが起こっている。おかしな何かではなく普遍な何かが。
僕らはこの「何か」を読み解き、未来に広がるであろう新しい世界、次世代を紡いでいく者たちと情動を軸とした価値とが戯れる、そういう世界を垣間見たいと思っています。
少しばかり遠回りしながら。
少しばかりの遠回りは、ゆるやかな反復を生み出す〈脳〉についての考察。

本書がパチンコ話から始まるワケ
え~、ここまで真面目に綴っておきながら何なんですが、この物語、パチンコから始まります。チンジャラ、ジャンジャンバリバリのパチンコ。パチンコがこの物語のキモ。
「なぜ?」って、それは、僕らがパチ**だからに決まっているじゃないですか!
ま、それはさておき、僕ら、「行為の快感と習慣化研究」という至極まじめな研究を、パチンコ実験から始めました。それには深~いワケがあります。

【ワケその1】
今のパチンコは、777とか並んで「大当たり」になるとジャカスカ玉が出る。そういう割にはっきりした快感ポイントがある。こりゃ、血液とかからでも、何か物質変化を捉えられるかもしれない。そう思ったから。
【ワケその2】
もし、うまいこと物質変化を捉えられれば、パチンコを他の行為の比喩として使ったとき、何だかわかったような気分になりやすい。そう思ったから。
たとえば、「会社の机に座ると落ち着くんだ」「ああ、それパチンコ好きがパチンコ屋に入った途端にほっとするのと一緒」とか、「ぐぐっと引きがあるとサッーと緊張が走る。そのくせ脳がジワッとくる(釣り)」「それ、パチンコの大当りと一緒。ストレスと快感って裏腹なんだよね」とか。
【ワケその3】
パチンコには、パチンコ依存症なる危うげな話しがお決まりのようにくっついてくる。「好き」と「依存」の危うげな均衡。
だから、「ケータイが離せない」「ネット依存」「仕事中毒、帰宅拒否症」「強迫的買い物行動」とかヤバ目の話に持っていくにも都合がいいし、いい比喩になる。そう思ったから。

この本はこんな方々におすすめです
● 子どもや若者たちが、わけのわからないものに「ハマってる」ことが気になってしょうがない方、そこはかとない危険をお感じの方
● ご自身の「はまり」が気になる方
● 社会学っぽい切れ味がお好きな方、文芸批評っぽいテイストがお好きな方
● 脳的解釈にハマっていらっしゃる方
● もちろん、パチ好きな方

こういう方々は言うに及ばず、商品(サービスも含む)企画をやっている方、文化・価値創出産業への脱皮を目指す技術系企業人なんぞにも衝撃的な本だったりします。
パチンコはマン─マシンの情動交流モデルになります。マシン側の仕掛けに対するヒトの反応。反応を重ねることで変容するヒトと脳。ヒトと脳が勝手にマシンを解釈することで発生するオカルト。マン─マシンの情動交流のプリミティブな世界がこの本に見出せます。
さらに、モノや行為によるヒトの情動変容。その原型を見つけることもできます。日本が生んだ20世紀最大の文化産業、マンガ、アニメ、ゲーム。その先に現れるであろう情に働きかけることを意図したマシン群などなど、多様な世界がひろがります。

パチンコ嫌いのみなさんへ
「パチンコって何?」
「ええっ、パチンコォ~?」
「だいっ嫌い!」
「胡散臭い!」
そうお感じのみなさん。お願いですからここで引いちゃわないで下さい。
「パチンコは知らないけど、こんな感じのことを言ってるのね」程度には、どなたでも想像できるように工夫しましたし、パチンコ以外のユニークな実験(TVとの共同実験とか)もたくさん出てきます。
読めば絶対お得、現代人必読の書?ですから、ここで引かずにぜひ御一読を。
拾い読み、つまみ読みも可です。

「あとがき」より

この本は、『月刊パチプレ』連載「パチンコと脳の不思議な関係」(ドリームプロジェクト・2000年1月~)、『学校保健のひろば』連載「脳の話をノウノウと」(大修館書店・2000年4月~)からセレクトしたものに、関西・フジテレビ「発掘!あるある大事典」、TBS「回復スパスパ人間学」などで関わった実験を付け足し、軽い読み物として仕上げたつもりです。
毎度のことながら、ちゃっちゃとまとめるつもりが、書き込みやら修正やら、論理枠作りやら。あんまり原型をとどめていない部分も多々あります。その分、流れが構成できたつもりですが、相変わらずやや理屈っぽく、やや尻切れトンボぎみ。その点はご勘弁ください。
尻切れトンボのその先は、読者のみなさんがご自身の物語として完成、変容させていって欲しいと思います。
まあ、それでも、「ハマり」が気になる方やパチンカー、パチンコ業界人は言うに及ばず、ビジネスマン、企画、商品開発、サービス業、工学系技術者、企業家、行政マン、政治家の「おいしいタネ本」にはしたつもりです。
本文を読む前に「あとがき」を読むおちゃめなあなた。ぜひお金を払って買ってください。損はさせません。
この本は単独でもおもしろいつもりですが、『僕らはみんなキレている─脳から見た現代社会論─』(オフィスエム)とあわせて脳的社会論二部作として読むと、さらに味わい深いですし、『課題学習に役立つ新しい健康問題のとらえ方』(大修館書店)をあわせて人システム論三部作として読むと、あなたの射程はさらに広がります。これに技の理論がらみの本が加われば……まあそれはそのうち。

ところで、前著『僕キレ』をお読みになった方からご質問、ご意見がありました。同じ出版社ですし、この本の理解にも役立つので、この場をお借りしてそのいくつかにお答えを。

質問●「僕はキレていません」
「私もキレていません」
答え● 失礼しました。心の中を覗き込めば「僕らはみんなキレている」「僕らはみんなハマってる」、そういう部分をどなたでも見出せますし、キレやハマりを理解できる心性だったらみなお持ちだということですので……。正確に言えば、「僕はキレている」「僕はハマってる」でしょうね。

質問●「僕は回避性人格障害でしょうか? ひきこもってるんで」
「私は境界性人格障害でしょうか? 手首切りたくなるんで」
答え● この本もそうですが、チェックリストみたいなので自己判定すると、大概の人は精神障害になれます。そういう心性、脳システムをみな持っているからです。実際はお会いしないとわかりませんし、お会いしても「あなたは――」みたいに判定することはいたしません。僕らのすることは、あなたの未来にとって、「あなたは――」と言い切ることが役立つのならばそう言いますし、役立たないなら「あなたは――ではない」と言うだけのことです。僕らのアセスメントは原因探しではありません。未来の解決のためのリソース探しです。

質問●「『僕キレ』は、脳科学にかこつけた単なる解釈の叙述ではないか。脳科学のみからあのような論理展開が出てくるとは到底思えない」
答え● まったくそのとおりです。そこまで読み込んでもらえると本望です。中村桂子は、遺伝学や脳科学など生命科学について、事実に基づいて議論を組み立てることは重要だし、誤りに基づく議論が無意味なのも自明だ。しかし、どんなに事実を積み上げ、論理を検証しても、その事実や論理が、人類そのものにとって、自分自身にとって、他者にとってどうあるのかというところでは、解釈の物語が現れてしまうし、そういう物語こそ必要だ……みたいなことを言っています。『僕キレ』もこの本も、解決志向ブリーフセラピーや技の理論に引っ張られて、社会構成主義的。時折投げやりになるのはポストモダン?だから前著も本書も「脳の物語」。

質問●「こころの理論をセンス・オブ・マインドと書いているが、セオリー・オブ・マインドの誤りではないか」
答え● おっしゃるとおりです。相手のこころはイリュージョン(自分のこころも)。しかし、こういうとき相手はこう思っている〈はず〉とかの理論(セオリー)は役に立つし、そのセオリーが共有されないと社会は成り立たない。発達的にはその理論の発生と複雑化こそが「他者のこころ」の獲得。だからセオリー・オブ・マインド。それが一般的です。ですが、セオリーをシステム的には獲得し持っているはずなのに、他者の心に思いが至らない。他者の心の存在が消えてしまう。そこにセオリーがある感覚(センス)が失われてしまう。前著はそこも言いたかったので、センス・オブ・マインドとしました。その方が質感(クオリア?)があって、こころ(マインド)が外界や他者に対する一種の「クッション」という感じがでますし。まあ、しかし説明不足でした。他人に知識をひけらかすときは、セオリー・オブ・マインドあるいはマインド・セオリー(ロボット工学系はこう言う場合が多い)と言ってください。

質問●「遺伝的問題を持つ子を抱えた親御さんに、その原因をセックスの角度にしろってのはあんまりなんじゃないか」
答え● そうでしょうか。僕はその部分、涙ながらに書きました。本当にそんなふうに思うぐらいしか……。ある意味、あの部分がどう響くかで、その人が抱えてきた問題の程度が知れるようにも思います。(以下、略)

★著者プロフィール

篠原菊紀
(しのはらきくのり)
別称:ヒゲおやじ

1960年長野県茅野市生まれ。
東京大学、同大学院等を経て、現在、諏訪東京理科大学教授。専門は、脳システム論、健康教育学、精神衛生学。蓼科高原脳トレツアー開発、遊べるパチンコ・パチスロ推進など、脳科学、健康科学の社会応用を目指している。TV、ラジオ、雑誌等での脳関連実験、解説多数。
著書に「60秒活脳体操」(法研)、「ボケない脳をつくる」(集英社)、「僕らはみんなキレている」(小社)ほか多数。
>>http://higeoyaji.at.webry.info/

僕らはみんなキレている
脳からみた現代社会論

子どもをめぐるさまざまな問題を脳から解き明かします。


新米副知事おたおた日記

大槻幸一郎(千葉県副知事)著
おおた日記

装幀・イラスト
石川孝[NOEL]

2004年9月7日発刊
四六判・236ページ
本体価格1,429円+税(税込1,540円)
ISBN4-900918-70-9 C0031

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Mother 鬼無里の木遊人・高橋敬造の世界

マザー キナサノボクユウジン・タカハシケイゾウノセカイ
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装幀:倉石浩行

2001年9月21日発刊
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本体価格1,200円+税
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窪田孟恒の仕事

あんず染め・絵絣の世界<更級花織工房から>
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写真:和田博

1999年12月14日発行
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本体価格1,800円+税(税込1,944円)
ISBN4-900918-27-X C0072

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関連:

ふるさと飯山線

滝沢豊満/著

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1998年4月発行
A5判変型・72ページ
オールカラー
本体価格1,714円+税(税込1,851円)
ISBN4-900918-16-4 C0072

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