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2018年2月10日号「警視庁機動隊沖縄への派遣は違憲」住民訴訟


 1月24日(水)10:30〜、東京地裁第103号法廷で件名の訴訟第5回口頭弁論が開廷されました。
 法廷内では被告側からの陳述はなく、原告代理人から証人申請の陳述と原告本人の意見陳述がありました。
◎103号法廷
●証人申請
 9人の証人を申請したい。
沖縄から東村村会議員の伊佐真次さん、北上田毅さん(沖縄平和市民運動連絡会)、安次嶺さん(高江住民)、宮城さん(やんばるの森の蝶など自然研究者)、小口さん(弁護士)、古賀さん(高江の運動の映像記録を撮っている)、原告の田中さん、警視総監2名の計9名を申請したい。
●原告意見陳述 斎藤さん
 2017年12月13日、沖縄県の普天間基地に隣接する小学校の校庭に、米軍ヘリの窓が落下する事故がありました。
沖縄県知事の申し入れにもかかわらず、米軍は事故の6日後には同型のヘリを飛行再開し、せめて小学校の上を飛ばないでくれという校長の要請も聞き入れられませんでした。
あたかも日本国憲法を見下すようにして米軍機が沖縄の空を飛び回り、県民の基本的人権が踏みにじられています。
高江でのヘリパッド建設によってその危険性と被害はさらに拡大しつつあります。
 沖縄でヘリパッド反対運動の弾圧を行った警視庁機動隊の派遣費用が、東京都民の税金によって賄われている以上、この法廷にいる全員が当事者であり、沖縄県民に対する加害責任を負っています。
私が高江に行った時、機動隊員は道路を封鎖して違法な検問を行い、法に反して力ずくで私たちの通行を妨害しました。
機動隊は住民の生活を混乱と恐怖に陥れました。
法の番人として義務を負う武装した集団が、自ら法を無視して市民を暴力的に威圧していたのです。
司法がそれを正そうとしないなら、それは法の支配に名を借りた、単なる暴力による一方的な凌辱と抑圧にすぎません。
裁判所は厳粛な場です。

そこでは時に人命をも左右する決定がなされます。
法廷は日本国憲法で規定された基本的人権に基づく、法の支配を行うためにあります。
三権分立・司法の独立ということは学校で教わることです。
憲法76条、「すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される」。
司法は政府や警察から独立した公正・中立なものであり、憲法に基づく法の論理が貫かれていなければなりません。
裁判所の権威はこの前提に基づいています。
しかし、もし何人も司法の独立を信じ、それを擁護しないのならば、どこに司法の独立と権威があるのでしょうか。
私たちは沖縄県民を踏みつけている私たちの汚れた靴を今すぐどかすべきです。
そして、法を踏みにじって暴力と脅迫を行った警視庁から、私たちの税金を取り戻し、憲法で保障された自由と人権を取り戻したい。
裁判所がこの住民訴訟の意義を正しくとらえ、司法の厳粛なる役割を果たすことを求めて、私の意見陳述とします。
◎報告会
●高木一彦弁護士
 前回のやり取りに基づき、今回は新たな請求を出した。
高江へ派遣された機動隊には特殊勤務手当、超過勤務手当が支給されていただろうが、これらは本給とは違い高江への派遣ということで支給されたのだから、よりこの住民訴訟に即した具体的な請求であり即した内容だ。
 都は金額を明らかにしていないが、裁判所はこちらが金額を明らかにしなくても都では判っているだろうから、特殊勤務手当、超過勤務手当支給は違法とする内容で請求すれば、裁判所としては受け止めるということだった。
だから金額はわからないが、特殊勤務手当超過勤務手当も賠償の対象になる。
裁判所が受け止めたのだから、都側がこれを受けて金額を明らかにするかどうかが注目される。
 警視総監が違法な給与の支払いについて責任を負うということで裁判を進めてきたが、これに対し都側の方は文句をつけてきた。
このことについて裁判所側から違う方法をとったらクリアできると示唆されて法律構成を変えて改めて出した。
 基本的な法律論争はこれまでで出尽くされているだろうから、これからは実態の問題で、中身の審議に入るべきである。
 裁判所から示唆があったが、高江への機動隊派遣の違法を立証するために証人の申請をしようということで、証人申請をした。
9名の証人申請をしたが、内7名は沖縄関係者と原告で他は警視総監2名だ。
裁判所はどういう証人をどういう方面で聞いていくか、もう少し検討したいということだ。
 裁判所から今日出されたのは、事実関係について詳しく主張を出し、それが法律上どういう意味を持つかも明らかにしてもらいたい、そのような準備書面を次回期日までに出して欲しいということだった。
 もう一度提訴の段階に立ち戻って、高江で機動隊が何をやったのか、具体的にどういうことをし、どのような被害を及ぼしたのかを、改めて検証して詳しく主張した準備書面を次回までに出したい。
次回も今日と同じく30分くらいの法廷だが、私たちの意見を詳しく陳述することになる。
●弁護士(お名前がわかりません)
 これまでせめぎあってきた形式論、入り口の論争に結着がついて、これからは実際に、なぜ違法なのか、どんな違法がなされたのか、だから返さねばならんという議論に入る。
ただ、裁判所が本気で調べようとするか、それとも形式的に早く終わらせようとするか、まだ判らない。
 これまで入り口の論争ばかりやってきたので、あの時期に東京の警視庁から機動隊が行って住民弾圧したことがなぜ違法で、なぜそれに対して給料を払うのが違法かについて深まっているという気がしていなかった。
そこに入るかどうかの入り口での議論がいろいろあったので、そこに我々も神経を集中していた。行政法学者にも助けてもらい、そこを乗り越えた。
 裁判所が、もっと詳しいことがあるだろう、もっと言いなさいと言ってきたのは、法律家の目からいうと、裁判所はきちんとしていると思った。
ただ、それが出たところでほとんど証人の採用もせずに、言うだけのことを聞いたからもう終わりということになるかもしれない。
 ここはせめぎ合いだから、今度我々がどういう書面を出して、こんなことが行われたから違法だということを誰の目にも明らかになるような書面が書けるかどうかが試金石となる。
我々の力と皆さんの運動が問われている。
ただ一つの朗報は、1月16日に那覇地裁で出された三宅弁護士に対する警備行動は違法だという判決で、これは大きな力だ。
単なる偶発的なことでなく、繰り返し行われていた。
従って住民だけでなく現場に近づけなかった。
それについて検問には法的に何の根拠もなかったことが明らかになると、あそこで行われている警備行動が、相当違法だということを裁判所としては認めざるを得ない。
全体としてそういうことになった。
 機動隊が違法ということを我々がどこまで言えるかということなので、証人申請で証人からいろいろ聞けることを我々も集約して、裁判所にこれを証人から聞いてくれとしていかなければならない。
●弁護士(この方のお名前もわかりません)
 証人申請したことで、証人がどのような立場の人かを述べた。
原告の田中さん、東村の伊佐さん、北上田さん、安次嶺さん、宮城さん、小口さん、古賀さん、警視総監2名の計9名だ。
●弁護士
 高江はとても綺麗な土地で、蛍も多く星も綺麗だ。
そういう自然豊かな美しいところなのに、ヘリパッドができて騒音と危険を感じている。
高江の人たちに対して信じられないくらいの負担を、北部訓練所は与えている。
それに対してどういう立証をしていくかが、我々の課題だ。
伊佐さんたちが証人尋問できるように頑張っていきたい。
●意見陳述した斎藤さん
 我々一人ひとりの力で、この裁判を持続してしっかりした裁きを下してもらうように、司法の正しい姿勢を示してもらうように、支えていきたい。
◎質疑応答
Q:機動隊とは何か?
 警視庁の職員になると、いろいろ配属されて機動隊に回されるのだろうが、以前に聞いたことがあるが、機動隊は非常に厳しい訓練がされる。
泳げないのに水に入れられて、頭を抑えられて泳がされるなど暴力的な訓練や、寮生活で精神的に追い詰められて、そのはけ口のように暴力的になると聞いたことがある
誰がどうやって機動隊に配属されるのか?
A:どうなのか詳しくはわからない。
だが警視庁の内部組織なので、普通の辞令で配属されるのだろう。
警察学校を卒業後1〜3年の若い警察官の中から配属されるのではないか。
 大事な点だと思うから調べてわかったら情報を皆さんと共有すべくお知らせする。

*この日の傍聴は90名と、やや少なく、傍聴席を埋め尽くせませんでした。
傍聴者の数は裁判の行方に影響します。
次回の公判は3月14日(水)11:30開廷です。
傍聴券抽選の場合がある

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