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ハードボイルドとは何か? その1


その昔から多くの人々によって様々な角度から蘊蓄が傾けられてきた。
ウィキペディアによると「ハードボイルド(英語:hardboiled)は、文芸用語としては、暴力的・反道徳的な内容を、批判を加えず、客観的で簡潔な描写で記述する手法・文体をいう。アーネスト・ヘミングウェイの作風などが一例である。ミステリの分野のうち、従来あった思索型の探偵に対して、行動的でハードボイルドな性格の探偵を登場させ、そういった探偵役の行動を描くことを主眼とした作風を表す用語として定着した」とある。当たらずとも遠からずといったところであろうか、と言わずもがなことを言ってしまうのがハードボイルドかもしれない。

ハードボイルドの古典的名作であるレイモンド・チャンドラーの『長いお別れ』(1951年刊)『さらば愛しき女よ』(1976年刊)(共に清水俊二 訳)が、村上春樹の新訳として『ロング・グッドバイ』(2007年刊)として56年ぶりに『さよなら、愛しい人』(2009年刊)として33年ぶりに甦った。これは、小説家であり優れた翻訳家である村上春樹のチャンドラーへのリスペクトであり、ハードボイルド論に他ならず、チャンドラーを読んで春樹を読んでみるべきかもしれない。
清水俊二は、言わずと知れた戦後洋画の翻訳者として、つとに名を馳せた人である。いつだってスクリーンの下方に「清水俊二」の名は燦然と輝いていた。そして清水俊二は翻訳家として、とりわけレイモンド・チャンドラーの名翻訳家でもある。「長いお別れ」も「さらば愛しき女よ」も、どこか映画的な匂いのするタイトルである。因みに翻訳家の戸田奈津子は清水の愛弟子である。

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